コロナ禍の新成人 看護学生の悩みと誓い
感染拡大の影響で中止や延期、オンライン開催を余儀なくされた今年の成人式。医療現場で働くことを志す“ハタチの看護学生”にリモートで話を聞きました。
■異例の「晴れの日」
畑下由佳アナウンサー
「新成人おめでとうございます。成人の日はどのように過ごされましたか」
大畠つくしさん
「成人式なくなっちゃったので普通に過ごしました」
東野桜子さん
「オンライン開催になったのでライブ中継で見ました」
櫻田汐音さん
「大きい会場に変わったので成人式ができました。でも椅子の間隔も空けていて、終わった後もすぐ解散みたいな感じでした」
コロナ禍で異例となった晴れの日。新成人の3人には看護学生ならではの悩みがあるといいます。
■看護学生 コロナ禍の悩み
櫻田汐音さん
「一度だけ実習に行きましたが患者さんとのコミュニケーションは取れないし、触れられないし難しいなと思いました」
東野桜子さん
「一番の悩みは実習のこと。将来、現場に行った時に『この世代は弱い看護師だ』と言われると思うと現場に立てないことが怖いです」
コロナの影響で授業のほとんどがオンラインになり、病院での実習がしっかりできていないことが不安だと口をそろえます。
一方、こんな悩みも。
大畠つくしさん
「実習前の2週間はアルバイトをやっちゃいけないという制限がある。仕送りもないので経済面が大変です」
櫻田汐音さん
「緊急事態宣言に伴って、アルバイトは控えてくださいという連絡がありました」
コロナ禍での過酷な職場環境や人材不足など、医療従事者をめぐる状況は日々、厳しさを増しています。
■コロナ禍の医療現場…ハタチの誓い
畑下由佳アナウンサー
「医療現場で働く目標をやめたいと思ったことは?」
大畠つくしさん
「私は小学5年生の時にお母さんを病気で亡くしました。お母さんが家族に残した手紙を読んで看護師さんがとてもよく対応してくれていたことを知りました。お母さんが亡くなった後、おじいちゃんとおばあちゃんに面倒をみてもらい、恩返しできる方法として看護師を目指すようになりました」
東野桜子さん
「私は予防の大切さを発信していく保健師を目指して看護の道に進むことを決めたので、それを忘れずにコロナ禍であっても目指し続けたい。医療従事者への期待と需要が高まっていて本当に大変だと思いますが、自分が医療従事者になることで社会貢献を果たしていけたらと思います」
櫻田汐音さん
「私は子どもの頃に病気で入院したことがあって、病院も怖いし大人も怖いし不安がたくさんだったけど、看護師さんが吸入器に好きなキャラクターをつけてくれたおかげで楽しんで怖がらずに吸入ができました。自分が経験したように、子どもたちは怖い思いをしながら病院にいると思うので、安心させてあげられるような看護師になりたいです」
(1月11日放送『news zero』より)