“経費削減”東京藝大がピアノ売却へ 「電気代高騰等の影響で維持費かかるピアノを…」
多くの芸術家を輩出してきた東京藝術大学で今、波紋が広がっています。17日に練習用のピアノ5台が、撤去・売却されるというのです。
東京藝術大学 音楽学部邦楽科の学生
「ピアノがなくなっちゃうの…他に何かなかったのかなと思いますけどね。悲しいです」
東京藝術大学 音楽学部邦楽科の学生
「(ピアノを)練習する環境がちゃんと整ってないとなると」
売却の理由について大学は「電気代高騰等の影響により、大学全体として経費削減を進めているところ、維持費がかかるピアノについて見直しを行ったものです」としています。
楽器店で、今回売却されるものと同じ形のピアノの一般的な「維持費」について聞きました。
島村楽器ピアノ技術課 髙橋健一マネージャー
「(このタイプのピアノの一般的な)いわゆる調律って、例えば年に1回くらいのペースだとすると、1万3000円~1万6000円くらいが相場かなと」
東京藝術大学も、「調律代の維持費が一因」だと説明。また、今年度の電気料金について、大学は当初、年間1億2700万円ほどを見込んでいましたが、実際の支出額は約3億6400万円となる見込みで3倍近くにまで膨らんだといいます。
大学は練習用のピアノの台数は「十分確保されている。練習環境に影響を与えるものではありません」とした上で、「学生には丁寧に説明していく所存」としています。