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“コロナ失業”さらに深刻化も 宣言延長で

2021年2月2日 13:08
“コロナ失業”さらに深刻化も 宣言延長で

深刻さを増す新型コロナによる失業。解雇や雇い止めが8万3000人を超え、緊急事態宣言の延長で、より厳しい状況に追い込まれるケースがありそうです。20年続けた居酒屋を閉め再出発する男性やデリバリーで学生と飲食店を支える取り組みを取材しました。


■宣言延長でさらに深刻化も

1日、東京・渋谷のハローワークでは、多くの方が利用していました。緊急事態宣言の延長で、さらに苦しさが増す人もいます。

求職中の元旅行会社勤務(20代)
「未来が見えないのが当たり前、明日のことが分からないのが当たり前。まひしちゃいました」

派遣切りにあった事務職女性(30代)
「新しく就職しようという者が門をたたけるのか。(今後求人の)窓口すらないような気がして…」

8万3000人を超えた、コロナによる解雇や雇い止め。


■職探す元店主「驚くほど求人ない」

元居酒屋店主の内田潤さん(50)も、ハローワークを利用する1人。
「ハローワークがすごく混んでて、びっくりするくらい仕事がないです。選択肢があまりにも少なくて、求人数がすごく少ないことに驚きました」


20年間居酒屋を経営してきましたが、コロナの影響で1月に閉店。

「毎週金曜日、ここに来るのが日課だったんです」
無職となった今、仕事探しの傍らで20年間お世話になった人たちへの感謝の挨拶回りをしています。


■“人に生かされる”時間かかっても

「こんにちは」
「ああ!こんにちは どうもどうも」
20年間取引し続けた酒屋を訪ねました。

内田さん
「僕の中でお店は終わったけど、終わってないっていうのをここに来ると確認できるね。“僕は終わってない”っていう」
酒屋の社長
「いつでも。いつでも待ってますから。来てください」

続いて鶏肉店を訪ねました。

鶏肉店
「何か考えてるの?」
内田さん
「いやー…。まあいろんなことあるけど、どうしようかなと」
鶏肉店
「1回ここで、また人生折り返し地点と思えば…」
内田さん
「そうだよね。そういう風にポジティブに考えるかなと思うし。なかなか難しいけどね」

挨拶回りを終えた内田さん。
「やっぱり僕は、人に生かされるというか。時間はかかるかもしれないけど、いろんな方にお会いしながら、何をすべきなのか考えようと思いました」


■苦境の学生と飲食店…配達で協力

早稲田大学の近くにある商店会でも、人とのつながりを生かした独自の取り組みがありました。

早稲田大学の学生
「すみません、失礼します」
店主
「ご苦労さん、お願いします」

配達を行っていたのは、早稲田大学の学生。緊急事態宣言で「売り上げが減った飲食店」と「アルバイトなどが減った学生」がタッグを組んだデリバリーサービス。
学生には1回300円の配達料と、食事券が提供されます。

商店会の飲食店
「お店の負担もないし、学生さんの支援にもなるし、一石二鳥でwinwinの状態です」
配達する早稲田大学生
「こちらのバイトで、お金もそうですし、ごはんとかもいただいているので、生活費の面でも精神的な面でもすごい助かっているなと」

(2月1日『news zero』より)