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簡単ではない“3回目接種”前倒し 打つ側「整わない」など問題も

2022年2月2日 1:44
簡単ではない“3回目接種”前倒し 打つ側「整わない」など問題も

新型コロナウイルスの3回目ワクチン接種の前倒しが決定。しかし、感染の急拡大で町のクリニックなど、ワクチンを打つ側が整っていない問題があります。3回目のワクチンはいったい、いつ打てるのでしょうか?

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■3回目接種 また「前倒し」が決まる

有働由美子キャスター
「3回目のワクチン接種、またまた、前倒しが決まりました。64歳以下の人は、『2回目接種から7か月』の予定でしたが、今回『6か月』に前倒し。しかも『3月以降に開始する』というルールもなくなったんです。じゃあ結局、いつ打てるかというと、小野さん」

小野高弘・日本テレビ解説委員国際部デスク
「例えば、去年8月に2回目を打ち終えた人は今月、去年9月の人は来月と、予約枠に空きがあるなら、どんどん進めるよう、国が自治体に要請したんです」

有働
「3回目を打った人は、まだ全体の3.5%じゃないですか、これでぐっと進むんでしょうか?」

■診察だけで手一杯…町のクリニックで“延期”も

小野
「簡単ではありません。自治体ごとに接種の進み具合は違うんですが、打つ側が整っていないという問題があるんです。まず町のクリニックですが、都内のあるクリニックは、元々は3回目接種を行う予定でしたが、感染の急拡大で診察だけでも手一杯で、延期を決めたといいます。次に、職場や学校などで行われる『職域接種』ですが、前回は4000以上の会場で実施されましたが、先月31日時点で申請は2600に満たないんですね」

有働
「6割ほど、ということですか」

小野
「企業の団体が行ったアンケートでは、『医療スタッフの確保が大変だ』、『国からの補助もあるとはいえ費用負担が大きい』といった声も聞かれています。そして、先月31日から再開した東京の大規模接種会場。1日あたりの接種人数は、今週は720人、来週からは2160人、さらに今月10日から5000人程度まで拡大する方針です。しかし、去年は多い時で1万人が接種できました。実は、エレベーターの老朽化で接種するフロアが1階だけになったのが増やせない原因だといいます」

有働
「これも、ちょっとびっくりしました。去年を思い返しますと、自治体や現場のみなさんの大変な努力で、1日100万回、そして150万回といってたわけですから、政府にはいつ、どのくらいのペースで打てるのか、具体的な見通しを示してほしいと思います」

(2月1日放送『news zero』より)