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聖火リレー 「密」「緊急事態」への備えは

2021年3月26日 9:56

辞退者が相次ぐなどの混乱をへて、賛否が渦巻く中、聖火リレーが福島県で25日スタートしました。観客による「密」が生じた状態やランナーの不在、緊急事態宣言など、さまざまなハプニングが想定されています。神奈川県で走る予定の廣瀬俊朗さんと考えます。


■「密」ならリレーを飛ばすことも

有働由美子キャスター
「聖火リレーが始まりました。廣瀬さんは神奈川県藤沢市で6月下旬に走る予定ですが、25日の初日の様子を見てどう感じられましたか」

廣瀬俊朗・元ラグビー日本代表キャプテン(「news zero」パートナー)
「思ったより応援に来られた方が多いなという印象を受けましたが、まずは無事にスタートできてよかったなと思いました」

有働
「各地で感染が広がる中での聖火リレーになっていますが、いろんなハプニングを想定しているようですね」
小栗泉・日本テレビ解説委員
「観客、ランナー、緊急事態の3つが主にあります。まず観客について、大会組織委員会によると、『密』になっているかの判断基準は、『多くの観客が肩が触れ合う程度に密着している場合』か、『十分な間隔を空けずに複数列に重なり合っている場合』としています。『密』が起きた時の対応としては、広報車や地元の自治体などが注意をしますが、それでも解消されない場合に、『区間のスキップ』も検討します。リレーを飛ばすこともあり得るということです。かなり徹底していますよね」

有働
「25日はけっこう人がいるように見えましたが」
小栗
「大会組織委員会は『全体としては心配したような密の状態は起こらなかった。今回のような対応であれば問題ないと思う』としています」


■「ランナー」「緊急事態」は?

小栗
「次にランナーについて。いま辞退が相次いでいますが、28日から行われる栃木県では『2週間前なら補充リストから充てることもできたかもしれないが、もう直前だから…。組織委員会の統一ルールに従う』としています。25日の福島でも2人欠席しましたが、このルールに沿って、前のランナーと後ろのランナーがその区間を走ってカバーし合いました。最後に緊急事態です」

有働
「いま宮城県でも独自の宣言が出ていますね」
小栗
「組織委員会によると、もし国から緊急事態宣言が出されたら、その地域では無観客で式典だけやることも検討しているといいます。一方、自治体独自の宣言が出ている場合について、組織委員会の武藤事務総長は25日夜、『自治体と協議して運営方法を検討していく』と話しました」


■廣瀬さんに聞く ランナーの思い

有働
「聖火リレーに賛否がある中で、廣瀬さんはどういう思いで走りますか」
廣瀬
「聖火リレーが注目されることによって、東京大会への皆さんの関心が広まったり、アスリートを応援しようというムードをつくることができればうれしいなと思っています」
有働
「迷いはありませんでしたか」
廣瀬
「僕はなかったですね」
有働
「せっかくやるので、これだけ対策すれば屋外のイベントはできるんだ、というモデルケースになればと思います。応援に行く方も、声援は心の中で。よろしくお願いします」

(3月25日『news zero』より)