マスク生活“聞こえにくい”対策 新商品も
まだまだ「マスク生活」が続きますが、人とのやりとりで、悩みを抱える人が多いかもしれません。それは、「聞き取りづらい」という悩みですが、克服するアイデア商品も登場しています。
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このご時世、仕方がないこととわかっていても。
スーパーの店員「レジ袋どうします?」
お客さん「うーん、いらない」
店員「いらない?」
買い物中、不便を感じた人もいるはずです。店の許可を得て、レジでのやりとりを見てみると。
店員「レシートで大丈夫ですか?」
お客さん「大丈夫です」
店員「レシートは?」
一度ならず。
お客さん「黄色い卵ないんだ」
店員「はい?」
お客さん「黄色い卵ないの?」
たびたび、聞き返す場面が。やりとりがスムーズにいかないワケは、口元を覆うマスク。それと、店員と客の間に設置された飛まつ防止用のシートです。
お客さん(40代)「本当に聞こえにくいです」
お客さん(60代)「『はい?』って言われることがあるかな」
新宿八百屋 荒巻秀俊専務取締役「(感染予防のため)声を大きく出さないというのが基本ですから、どうしても聞き取りづらいことがありますかね」
店頭などでマスクをつけたり、パネル越しで会話したりした際、83.6%の人が聞き取りづらいと感じたことがあると回答。その際、聞こえた「ふり」をした経験がある人は86.6%という調査結果もあるのです(ユニバーサル・サウンドデザイン 聴脳科学総合研究所調べ 20~70代の男女1000人を対象)。
また、こんな場面でも…
20代「リモートで(会社)説明会だったり、何度か聞き返されたこともありました」「対面で話している時は簡単に伝えられることでも、リモートになっちゃうとわかりにくかったりする」
そんな「リモート」でのやりとりで悩む人が今、駆け込んでいるのが、ボイストレーニング教室です。滑舌や話し方を指導する教室は生徒が10倍ほどに増えているといいます。
青山ヴォイス・メイクアップアカデミー 白石謙二代表「(生徒は)ビジネスマンが多いですね。(リモートで)声がこもるとか伝わりづらいとか、よく聞き返されるとか、そういう悩みが増えていますね」
ということで――
「あおあおあおあ」
“声のプロ”が教えるリモートでの発音のコツは。
白石代表「『あ』の時に口角が上がっていないんですね。マスクの中で唇とか舌とかがしっかり動くことが大事」
マスクの中でも口をしっかりと動かすよう意識することが重要だということです。
「コロナ禍」ならではの進化も。「マスクモード」が搭載された補聴器です。
シグニア補聴器 マーケティング部・大矢達朗さん「マスクすると2000ヘルツ、非常に高い音、それ以上が落ちてしまう。それ(高い音)を持ち上げることで聞き取りをよくする」
オンとオフで比べてみると、マスク越しで聞き取りづらくなるという2000ヘルツの高い音も、『マスクモードオン』の方が拾えていることがわかります。
シグニア補聴器 コンセプトストア銀座・仲田文人統括店長「(オンラインで)商談したりとか打ち合わせしたりとか(で悩む)、若い年齢層の方の相談が増えてきている気がしますね」
20代から40代のビジネスマンの問い合わせも増えているということです。