釣り針、焚き逃げ…アウトドアでマナー違反
コロナ禍に人気が高まっているアウトドアですが、いま、マナー違反が問題となっています。釣り針が口に刺さってしまったネコや、マナーを守らない焚き火の跡など、影響が広がっています。
◆釣り人のゴミ…口元に釣り針刺さった猫も
青い空に青い海!神奈川県内の釣りスポットには多くの釣り人が訪れていました。後ろのガードパイプには、袋がいくつもくくりつけられています。これはいったい?
清掃している男性「みんな置いていった(ゴミを)片付けてる。(知らない人が置いていったゴミ?)そうそう」
釣り人が持ち帰らずに置いて帰ったゴミでした。
さらによく落ちているのが、釣り針です。マナーを守らない人が捨てていく、この釣り針が──
釣り人「ハトとかスズメが足引っかけて(ケガをして)ひどいんですよ」
実際、長崎では、口元に釣り針が刺さってしまった猫が、市内の釣りスポットで発見されました。
アニマルレスキューJARF 浦川たつのり代表「釣りの仕掛けをその辺に捨てたりですね、(この辺りでは)釣り人が捨てていくゴミはかなり多いと聞いています」
翌日、動物救援団体や地元の漁師と協力し、猫を捕獲。無事、針を取り除くことができました。
浦川たつのり代表「釣り人の方のマナーアップとか頑張ってしていただきたいなと思います」
コロナ禍でアウトドアが盛り上がる一方、マナーが求められています。
◆キャンプでは“焚き逃げ”も
平日でもにぎわうほど人気沸騰中、自然との一体感を楽しめるキャンプ。しかし、あちこちで焚き火の跡が見られました。この河川敷では直火での焚き火を禁止していますが、こうした跡が最近増えているといいます。
日本単独野営協会 小山仁代表理事「我々、焚(た)き逃げと呼んでいるんですが、炭というのはそこに永久に残り続けてしまうものなんですね。そもそもたき火のあとに出た炭というのはゴミでしかないので、ゴミの不法投棄ということにもなる」
実は、炭は土にはかえらないといいます。ベテランキャンパーが持参していたのは、たき火台です。
ベテランキャンパー「(最初から使ってました?)もちろん。常識ですよ。来たときくらいにきれいにして帰らないと」
小山仁代表理事「キャンパーというのは本来、自然が好きでやってるものなので、基本的にはマナーがいいもの。一定の割合でマナーの悪い人もいるものですから、どうしても目立ってしまっている」
◆「持ってきたものは持って帰る」便利なグッズも登場
「ゴミはもちろん、持ってきたものは持って帰る」というのがキャンプのマナー。便利なグッズも登場しています。
山梨県内のキャンプ場で客が受け取っていたのは、日清食品と小林製薬が共同開発したというパウダーです。
キャンプ客「残ったスープを固めるパウダーです」
日清食品マーケティング部 ブランドマネジャー 白澤勉さん「残ったスープをこのパウダーを入れることで固めてしまって、カップごと燃えるゴミに捨てられる。キャンプの需要とかも高まってきてますので」
このパウダー、一部のキャンプ場などで配布が続けられるということです。