“今は恩返し”お酒1本無料…奮闘の飲食店
東京などの飲食店では、酒の提供の自粛が求められ「我慢」が続いています。苦しい中でも、お店の経営のために、そしてお客さんを喜ばせるために、缶ビールを無料で配るなど様々な取り組みが行われています。
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ゴールデンウイークまっただ中。天気にも恵まれた東京・上野では多くの人が行き交う様子が見られます。ただ、緊急事態宣言の影響で、商業施設などでは休業を余儀なくされています。
飲食店では、お酒の提供の自粛が求められていますが、我慢が強いられるなか、ユニークなアイデアで乗り越えようとする店も登場しています。
神奈川県川崎市の飲食店。各テーブルにはマスク飲食を呼びかける張り紙も。まん延防止措置が適用されているため、酒の提供の自粛が求められていますが…ジョッキに注がれたのは生ビール?
実は、ノンアルコールビール。専用の機械で泡を立て“生ビール風”にしたものです。せめて生ビールを飲んだ気分だけでもと始めたといいますが、オーナーは、「泡がしっかりついているので、本当にビールみたいだねって喜んでもらっている」と話します。最初の1杯を99円で提供していることもあってか、客の半分ぐらいの人が頼むということです。
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同じく、まん延防止措置が適用されている、神奈川県座間市の飲食店では、利用客にとってうれしいサービスも――
缶ビールなどのお酒を無料で配布。さらにポテトサラダなどの総菜も用意し、家のみ用のおつまみとして販売していました。現在、店内での営業は休業中で、売り上げも厳しい状況だといいますが…。
居酒屋灯り・槻舘雄太代表
「地域の皆さんに支えられてきて、やっとやってこられたので、恩返しではないですけど、少しでも寄り添っていけるかなと」
今は恩返しの時期だと話します。
利用者「びっくりしました。(お酒を)普通に買うと結構高いので、それを配るのはすごいなと」「外で飲みにくいんで、こういうのは助かると思います」
この日、用意した70本のお酒は2時間ほどで配り終えたといいます。
居酒屋灯り・槻舘雄太代表
「(今後)どうなっていくか分からないんですけど、収束したら、おいしい料理を提供できるように頑張っていきたいですね。くらいついて」
様々なアイデアで乗り越えようとする動きは、今後も広がりを見せそうです。