【気象解説】大雨の原因と今後は? 3連休も“梅雨前線”停滞、警戒を
梅雨末期の大雨が続く、日本列島。12日(金)未明、愛媛県松山市で土砂崩れが発生しました。今後の雨の見通しなどを、気象予報士の木原さんが解説します。
12日(金)未明、愛媛県松山市では土砂災害も発生しました。午後4時までの2日間に降った雨量を見ると、特に中国・四国・九州で雨量が多くなっています。
松山では213.0ミリと、たった2日間で、平年の約1か月分の雨が一気に降ったこととなります。もともと、6月後半からの長雨で地盤がゆるんでいたところに、今回の雨が降ったことが、土砂災害が発生した1つの要因ではあると思います。
3連休の天気図を見ると、大雨をもたらす梅雨前線は、ほとんど停滞したまま動きません。
つまり、西・東日本では局地的な大雨となるおそれがある、ということです。
局地的に短時間で降る雨は、一気に大雨災害が発生するリスクを高めます。引き続き警戒が必要です。
今後の雨雲の予想を見ると、関東周辺の雨雲は13日(土)に日付が変わる頃には、東の海上に抜ける見込み。ただし、九州・四国・近畿など太平洋側を中心に雨が降り続き、時折、雷を伴った激しい雨が降るおそれがあります。
その後も、15日(月・祝)にかけて断続的に雨が降り続くため、特に九州では再び警報級の雨となる可能性があり、注意が必要です。
この先の週間予報をみると、関東から九州にかけては、3連休は傘のマークが目立ちますが、来週半ばからは各地で晴れマークが続くようになります。
もしかすると、このあたりで「梅雨明け」の発表があるかもしれません。あらためて、この週末は“梅雨末期”の雨に十分ご注意ください。