20代“交際経験なし”急増? 30代男女「恋愛は時間とお金の無駄」増加傾向…理由は?【#みんなのギモン】
いま「一度もお付き合いをしたことがない」という人が増えているという調査結果が出ました。
20歳~49歳の未婚の1200人への調査(リクルートブライダル総研「恋愛・結婚調査2023」)によると、現在、「交際経験なし」という20代の人の割合は、女性で29.8%。20代の男性は46%となり、約半数です。前回2021年の調査より大幅に増えています。特に男性は前回の調査から12ポイント近く急増し、調査開始以来、過去最多になったといいます。
●“付き合わない”…なぜ?
●もはや「結婚不要社会」?
以上のポイントを中心に詳しく解説します。
なぜいま「交際経験なし」の人が、大幅に増えているのでしょうか?
この調査をしたリクルートブライダル総研の研究員が分析し、次の理由をあげています。
・コロナの影響で出会いの機会が減少
・恋愛で傷つきたくないという価値観
・コミュニティーを大切に 波風を立てたくない
このような価値観が20代の中に広がっているといいますが、4つ目に少し意外な理由があげられていました。それが「恋愛をするなら結婚のため」。そんな価値観も広がっているといいます。
20代の男女の調査結果ですが「結婚を意識する相手としか付き合わない」と答える人が増加傾向で、特に女性は最新で約44%。
つまり「結婚する相手じゃないと付き合わない」ということです。
さらに今回の調査では、もっとドライな話もあります。30代の男女で顕著で、「恋愛は時間とお金の無駄である」と答える人たちも増加傾向です。特に30代女性は9ポイントも急増しています。
分析すると「恋愛すること自体が目的にならず、恋愛を通じて何かしらの成果やメリットを感じたい」という傾向がある、といいます。つまり、恋愛でも「タイパ」や「コスパ」、時間やお金の効率の良さを求めているのです。
今回、20代から40代の未婚の男女に将来、結婚したいかどうか聞いたところ、どちらも半数以上が「今後も結婚したくない」もしくは「どちらとも言えない」と回答しました。こちらも増加傾向です。
「結婚したくない理由」としては、男性の1位が「金銭的に余裕がなくなるから」。
そして女性の1位は「行動や生き方が制限されるから」でした。
日本の社会は以前は長い間「結婚不可欠社会」で、結婚をしていないと経済的にも心理的にも生きづらいものでしたが、望んでもお金や出会いの事情などでできない「結婚困難社会」に。
そして、現在は望んでもできないならパートナーを持たなくても楽しく暮らせる「結婚不要社会」に突入。「おひとりさま」や「ソロ活」という言葉が流行したのも、それを表しているといいます。
ただ、これは日本独自の「結婚不要社会」です。
欧米の「結婚不要社会」は、幸せのためにパートナーは必要、だけど結婚という形式を取らなくても同居や事実婚を選べます。
山田教授は日本が欧米型の「結婚不要社会」になるのは時間がかかりそうだとしています。まだまだ日本では「結婚」が大きな意味を持ち、結婚せずに安心して生きていくには難易度が高いからだといいます。
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どんな人がどんな選択をしても、安心して楽しく暮らせる社会になるといいと思います。
(2023年12月13日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)
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