「長周期地震動」予測 緊急地震速報“追加”で警戒呼びかけへ 気象庁
気象庁は来月1日から、高層ビルなどを大きくゆっくり揺らす「長周期地震動」の予測情報を緊急地震速報の対象に追加して警戒を呼びかけることにします。
「長周期地震動」は大きな地震が発生した時に、高層ビルなどを大きくゆっくりと揺らす周期の長い揺れで、震源の近くだけでなく、遠く離れた場所でもおきるのが特徴です。
2011年3月の東日本大震災では、震源から離れた東京や大阪のビルでも長周期地震動による被害が出ています。
気象庁は近年、高層ビルやマンションが増加していることから、大きな地震が発生し、「長周期地震動」による大きな揺れが予測される場合、予測情報を来月1日の正午から緊急地震速報に追加して発表します。
長周期地震動の揺れの大きさは通常の震度とは別に4段階に分類されていますが、緊急地震速報に追加して発表されるのは「階級3」と「階級4」が予想される地域です。
気象庁によりますと「階級3」は「立っていることが困難」、一番上の「階級4」は「床をはわないと動くことができない」揺れになるということです。
緊急地震速報は最大震度5弱以上の揺れが予想される地震が発生した場合、震度4以上の揺れが予想される地域を対象に、テレビや携帯電話などを通じて強い揺れへの警戒を呼びかけるものです。
気象庁などが技術開発を進め長周期地震動の予測が可能になったため、緊急地震速報に追加されることになりました。
気象庁は「長周期地震動」の予測情報が緊急地震速報で発表された場合も、通常の地震と変わらず、強い揺れに備えて身の安全を守る行動をとってほしいと呼びかけています。