“春の熱中症”に注意 「だるさ」「頭痛」など新型コロナと似た症状が…
12日も全国的に暑くなり、各地で夏日を記録するなど、気温が上がり始めるこの時期に気をつけなければならないのが「春の熱中症」です。体のだるさや、頭痛など、症状は新型コロナと似ているといいます。
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夏のようなまぶしい日差しが降り注いだ東京。最高気温は25℃を超え、6月中旬並みの陽気になりました。渋谷では、半袖姿の人や、日傘を差す人の姿も多く見られました。
12日は、岐阜・飛騨市で30℃超えの真夏日に、兵庫・豊岡市で29.7℃となるなど、各地で25度以上の「夏日」を観測しました。
東京・渋谷にある生活雑貨を扱う「渋谷ロフト」では、今月からUV対策や暑さ対策グッズの専用コーナーを設置しています。UVグッズで人気となっているのは、スティックタイプです。手を汚さずに簡単に塗り直しができるといいます。
「UV」と「クール」を兼ね備えたジェルもありました。容器をプッシュすると、パチパチとはじける泡が出てきます。ひんやりした塗り心地だということです。
渋谷ロフトでは、最近の気温の上昇で来店客が増えているといいます。
ロフト広報 高橋祐衣さん
「UV対策グッズが、4月のきのうまでの累計で、前年に対して140%と売り上げを伸ばしている」
冷感タイプのマスクの新商品もありました。
高橋さん
「(今後発売予定の)不織布マスクで接触冷感素材を使っているものとか、グッズを多用して対策をしていただければ」
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12日、東京都内では、新たに6922人の新型コロナウイルスへの感染を確認。先週火曜日から46人減り、6日ぶりに前の週の同じ曜日の人数を下回りました。
今後、心配されるのは、空港検疫で初めて確認された、オミクロン株の新たなタイプ「XE系統」です。
厚生労働省によると、「XE系統」が確認されたのは、先月26日にアメリカから成田空港に入国した30代女性です。
女性はファイザー製ワクチンを2回接種していて、入国時は無症状でしたが、空港検疫で陽性と確認。陽性者施設で9日間待機し、すでに退所したということです。
イギリスからの報告では、「XE系統」は感染者の増加する速度が、現在主流の「BA.2」より12.6%高いということです。
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そして、感染がまだ収まらない中、気温が上がり始めるこの時期に気をつけなければならないのが――
東京曳舟病院 三浦邦久副院長
「梅雨前の熱中症ですね」
夏になる前の今でも、熱中症になりやすいといいます。
三浦副院長
「症状としては、体がだるい、あとは頭痛。これは新型コロナウイルスでも起こる症状ではあります」
熱中症は症状がコロナと似ているといいます。実際、検査を受けたら陽性だったという例もありました。
三浦副院長
「今、ワクチン接種が進んでいますので、(コロナの)症状がそんなに大きく出ない、検査をしたら陽性になった」
感染対策の「マスク」を着用している上での注意点もあります。
三浦副院長
「(マスクを着用していると)高温多湿状況になりやすい、自分の喉の渇きが感じにくい」
マスクをつけている時こそ、こまめな水分補給が大切だということです。