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地盤隆起で“海底露出”石川・珠洲に設置の津波観測点で観測不能に 能登半島地震

2024年1月5日 13:02
地盤隆起で“海底露出”石川・珠洲に設置の津波観測点で観測不能に 能登半島地震
石川県珠洲市に設置している気象庁の津波観測点で1日の大地震以降、潮位データが得られない状況が続いていますが、地震による大規模な地殻変動で地盤が隆起し、海底が露出したため観測できなくなっていることがわかりました。

気象庁によりますと、石川県珠洲市に設置している津波観測点「珠洲市長橋」では、1日に発生した能登半島地震以降、潮位の観測データを入手できない状態が続いています。

こうした中、国土地理院が地震後に撮影した空中写真を確認したところ、この観測点の一帯で大規模な地殻変動が起きて地盤が隆起し、海底が露出した状態になったため観測ができない状態にあることが分かりました。

気象庁が発表する津波警報や注意報は「地震計」のデータをもとに震源と地震の規模を推定して行うため、影響はないとしています。しかし、警報の切り替えや解除には観測データが必要で、気象庁は近くに代わりとなる観測点を検討するなど、観測再開に向けて作業を進めているということです。

能登半島地震では、石川県輪島市の西部で最大4メートル程度、隆起するなど、大規模な地殻変動が能登半島の広範囲で起きたことが国土地理院の衛星などを使った観測で分かっています。