高級バイク「ハーレーダビッドソン」で交通取り締まり 栃木県警に白バイ2台寄贈
栃木県警本部長や知事ら関係者が集まり、13日に県庁前でハーレー白バイの寄贈式が行われた。この特別な2台は県内在住の会社役員男性が寄贈したもので、今回の寄贈は3回目となる。
■全国初! 3輪バイク「トライク」配備
寄贈されたのは、高級バイク「ハーレーダビッドソン」を白バイ仕様に改造した2台。うち1台は2輪車で「ストリート・グライド・スペシャル」。もう1台はトライクと呼ばれる3輪バイクの「トライ・グライド・ウルトラ」だ。ともに排気量は1868ccを誇る。
全国の警察で「ハーレーダビッドソン」の白バイが配備されているところは少なく、中でも3輪バイク「トライク」の白バイが配備されるのは、全国で初めてとなる。
この2台のハーレー白バイ、塗装や赤色灯などの装備も含めると総額およそ1400万円にのぼるといい、その費用は寄贈した会社役員の男性が負担した。
■「事故抑止に役立てて」県警に3回目の寄贈
寄贈したのは病院や老人ホームを経営する「センタービレッジコーポレーション」代表取締役の中村和男さん(69)。「交通事故の抑止対策に役立てて欲しい」との思いで白バイを寄贈したという。
実はこの中村さん、これまでにもトヨタ自動車の高級車「レクサスLC500」や日産自動車の「GT-R」などの特別仕様のパトカーを改造費込みで栃木県警に寄贈してきた。今回が3回目となる。
寄贈式では、除幕が行われると会場から拍手が起こった。中村さんから福田富一知事にレプリカキーが手渡され、県警からは感謝状が贈呈された。そして、県警の難波健太本部長の挨拶では「熱意ある寄付の申し出をいただき、御礼を申し上げます。交通取り締まりをはじめとした各種対策を強力に推進してまいりたい」などと、中村さんの度重なる寄贈への感謝と、事故抑止への決意が述べられた。
この後、福田知事がハーレー白バイにまたがる一幕も。「メーターがいっぱいあって、どれを見たらいいか分からない」と照れ笑いを浮かべた。促されてバイクにまたがった中村さんも満足そうな表情を見せた。
■県警イベントなどで展示 取り締まりでも活躍へ
2台のハーレー白バイは交通部の交通機動隊へ配備される。当然、実際の交通取り締まりで使用されるほか、事故防止の啓発のための県警のイベント展示などでも活躍するという。今後、県警のイベントで引っ張りだこになるであろうこの2台のハーレー白バイ。県民らの「事故防止意識」の向上に大いに役だって欲しい。それが寄贈者・中村さんの思いなのだから。