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梅雨前線北上 日本海側でも災害級の大雨か

2021年7月4日 21:38
梅雨前線北上 日本海側でも災害級の大雨か

3日午前、静岡県熱海市で大規模な土砂災害が発生しました。気象庁は、今後は山陰や北陸などの日本海側でも災害級の大雨になるおそれがあるとして、厳重な警戒を呼びかけています。気象予報士の木原実さんの解説です。

3日午前、静岡県熱海市で大規模な土砂災害が発生しました。活発な梅雨前線による大雨が主な原因でしたが、その梅雨前線が今後はさらに北上、そして列島付近に停滞する予想です。

3日の天気図を見ると、梅雨前線が九州から東海・関東の南岸に停滞、この前線に向かって湿った空気が流れ込んだため、雨雲が発達して断続的に雨脚が強まり、記録的な大雨になりました。

5日になると低気圧が日本海を東へ進み、梅雨前線は日本海側に北上。非常に湿った空気が流れ込むため、前線が再び活発化する予想。九州北部、山陰、北陸など、日本海側でも大雨のおそれがあります。その後もしばらく前線は停滞、梅雨の終わりが見えず、長い期間で大雨に注意が必要です。

■今後、大雨に警戒が必要なエリアは日本海側へ

4日午後7時現在、日本海側を中心に広い範囲で雨が降っています。このあと、北陸付近は日付が変わる頃、暗い時間に雨脚が強まる所もあり注意が必要です。5日の日中も、日本海側では雨が降り続く予想。九州の北には発達した雨雲が予想されていますが、このような雨雲が九州北部や山陰にもかかり、非常に激しく降るおそれもあり、こちらも警戒が必要です。

5日夕方までに予想される雨量は東海と九州北部で150ミリ、北陸、中国地方で120ミリ、近畿で100ミリなどとなっています。今回、記録的な大雨となった地域では、少しの雨でも再び土砂崩れなど災害が発生するおそれもあります。ためらわず避難をお願いします。

■早めに大雨への備えを

まず、増水した川や崖には絶対に近づかないことです。雨がやんだり弱まったあとに土砂崩れなどが発生することもあります。次に、雨が強まる前にハザードマップや、自治体の避難場所を確認しておきましょう。そして避難場所に行くのが困難な場合は、2階以上の川やがけから離れた場所で過ごすなど「垂直避難」も大切です。今後も気象庁から発表される気象情報や自治体からの避難情報などを確認し、大雨への警戒を続けて下さい。