【解説】台風8号接近…五輪への影響は?
東京五輪、大会4日目。ここまで順調に競技が進んでいる中、気になるのが台風8号の接近。気象庁によりますと、台風8号は27日、東北や関東に接近・上陸する見込みです。
■オリンピックまっただ中、首都圏への影響は?
上空の寒気の影響で台風がさほど発達していないということですが、オリンピックまっただ中の首都圏への影響が気になります。
気象庁は「27日いっぱい雨風が強い状況が続くものの、千葉や茨城の沿岸部以外に暴風警報を発表する可能性は『低い』」との見通しを示しています。
ただ、東北地方を中心に大雨などに警戒するよう呼びかけられていますので、東北の会場で行われる競技が心配ですし、お住まいの方も警戒が必要です。
■すでに日程の変更を決めた競技も
27日、予定されている主な屋外競技は、宮城、茨城などのスタジアムでサッカー、千葉の九十九里浜でサーフィン。そして東京でも、ビーチバレーボール、カヌースラローム、アーチェリー、7人制ラグビーなどが行われる予定ですが、すでに日程変更を決めた競技もあります。
まず、ボート。26日予定していた試合を25日、すでに前倒しして行いました。また、27日予定の全ての試合を28日以降に順延するとしています。
アーチェリーも、27日の試合の開始時間を遅らせるなどとしています。
■稲垣啓太さんに聞く 台風による試合中止などの影響は?
2019年のラグビーワールドカップの際も台風が直撃し、中止になった試合もありましたが、影響はあったんでしょうか?ラグビー日本代表・稲垣啓太さんに聞くと…。
稲垣啓太さん「試合の前日に台風の情報が入り、委員会の方からも翌日開催できるかわからない、翌日のいついつまでに開催判断はする、ということで。台風の被害も出ていたんですね、僕らもそういう状況を知っていて。正直、次の日試合をしていていいのかなという葛藤があった」
「ただ、選手としては準備するしかない、自分が今まで準備してきたものをグラウンドで出す、それがすべてだと思っていたので。そして、翌日、試合を行うことが決まったときに、これは本当にたくさんの方が、開催に至るまでに準備してくれたんだと、難しい準備をしてくれて」
「その中でも、選手はプレーする機会を頂いたんだから、これは意味があると。選手は結果を出して、その結果を見て何か感じてもらえたら、選手としては素晴らしいことなんじゃないか。それで少しでも被災された方が元気を取り戻していただけたら、それは素晴らしいことなんじゃないか、そういう考えを持ってプレーさせてもらった」
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阿部きょうだいが優勝後のインタビューで「ここまでオリンピックを開催していただいたので、一生懸命やりました」と言っていましたが、稲垣さんと同じ思いかもしれません。
台風対策に加えて暑さ対策も万全に、選手の皆さん、頑張ってほしいです。
(2021年7月26日午後4時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)