山手線運休 目白駅が“陸の孤島”に…?
山手線内回りの一部運休が23日からの土日、行われます。52時間におよぶ運休にどう対応すればいいのか。迂回(うかい)ルートを検証してみると、移動が難しくなる駅があることも分かってきました。
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22日、東京・渋谷駅の改札付近には、23日から池袋~大崎駅間、終日運休と書かれていました。JR東日本は、23日と24日の2日間、内回りの池袋から大崎までの間を運休するのです。
山手線が2日間にわたって運休となるのは、JR東日本の発足以来、過去最長のことです。また、この区間の外回りや、内回りの大崎から東京を通り池袋までの間は、本数を大幅に減らしての運行となります。
なぜ、ここまで、大規模な運休となるのでしょうか。長い間、再開発が続く渋谷駅周辺。それに合わせた駅の改良工事の一環として、線路切り替え工事が行われるのです。
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街の人が心配していたのは、代わりの移動方法です。
会社員(20代)
「(運休しない)反対回りから行こうかなっていう時に、混雑具合が増すんじゃないかなって心配」
今回の運休は、池袋駅から大崎駅までの「内回り」のみです。そのため、例えば、渋谷駅から五反田駅に行きたい場合の迂回(うかい)ルートは、埼京線や湘南新宿ラインで、一度、大崎駅まで行き、山手線の「外回り」に乗り換える必要があるのです。
しかし、もっと困るのは、山手線しか停車しない目白駅の利用者です。イラストレーターの仕事をしている埼玉県在住の女性は、目白駅近くで、22日から3日間、展示を行うといいます。
目白駅で展示会開催 イラストレーター(60代)
「(山手線運休は)困ります。地のりがよく分かってないので、池袋駅で降りて(展示場まで)歩くルート、ちゃんと調べてこないと、迷子になっちゃいそう」
池袋駅から埼京線などで、新宿駅まで行き、「外回り」に乗り換えて、目白駅に向かう方法もありますが、この女性は池袋駅から20分ほどかけて展示場まで歩くといいます。
“陸の孤島”となりかねない目白駅…。飲食店にも影響が広がっています。目白駅から歩いてすぐのお店は、旬の食材にこだわっていて、今は秋のサンマ料理を提供しています。しかし─。
ブラッスリーラ・ムジカ 梶村良仁オーナーシェフ
「緊急事態(宣言)が明けて、さあこれからっていうところで、(お客さんから)キャンセルの連絡きて、運休の関係でお店にたどり着けないと」
予約表には、キャンセルになった斜線のあとがいくつもありました。土日で、計8件のキャンセルが入ったといいます。
ブラッスリーラ・ムジカ 梶村良仁オーナーシェフ
「(これだけのキャンセルは)めったにないことなので、驚きました」
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JR東日本は、運行情報の詳細をホームページなどで案内していて、乗客に振替輸送を実施する路線の利用や、迂回(うかい)乗車を呼びかけています。