処理水放出計画 年度内に審査結果の考え
原子力規制委員会の更田委員長は22日の会見で、福島第一原発の処理水を希釈して海へ放出する東電の計画について年度内に審査結果をとりまとめたいとの考えを示しました。
福島第一原発にたまり続ける処理水を巡って東京電力はトリチウムなどの放射性物質を国の基準値以下に大幅に薄めて海に放出するため必要な設備の設計など具体的な計画を21日に原子力規制委員会に申請しました。
計画では来年6月には放出に使う設備の建設を始め、再来年、春からの放出開始を目指しています。
申請を受けて規制委員会は22日の会合で今後の方針を話し合い、24日から審査に入ることになりました。
審査では、処理水を正しく希釈できる設備になっているかや、異常が出た際に海への放出を止める方法などを確認します。
会合の後に開かれた会見で更田豊志委員長は東京電力と十分な共通理解に至る議論をすでにしているとして「審査は長期間かからないだろう」と述べ、年度内に審査結果をとりまとめ、広く意見を求めるパブリックコメントを行う考えを示しました。