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熊本地震7年 最後の「仮設団地」閉鎖で“生活再建”に区切り 南阿蘇鉄道は7月に全線開通 今なお爪痕も……復興一歩ずつ

2023年4月15日 13:47
熊本地震7年 最後の「仮設団地」閉鎖で“生活再建”に区切り 南阿蘇鉄道は7月に全線開通 今なお爪痕も……復興一歩ずつ

熊本地震の発生から14日で7年。震災の爪痕はまだ残りますが、復興は一歩ずつ進んでいます。甚大な被害が出た熊本・益城町では唯一残っていた仮設団地が3月末に閉鎖され、一部で運休していた鉄道では新型車両が登場。日頃の防災意識について考えます。

■273人犠牲、20万棟の住宅が被害

14日の熊本城。天守閣のすぐ横にある、かつて多くの人でにぎわった売店は屋根や壁が壊れ、崩れた石垣が押し寄せたままでした。

2016年、震度7の揺れに2度見舞われた熊本地震。熊本県内では震災関連死を含めて273人が犠牲になり、約20万棟の住宅が被害を受けました。

益城町の住民は14日、「(当時)50日くらい車中泊しました。昔の活気が戻るのかなという心配はあります」と話しました。

■追悼式で遺族が「防災意識」を強調

熊本地震からこの日で7年。熊本県庁では追悼式が行われました。

地震で母を亡くした冨永真由美さんは「常に防災の視点を持ちながらしっかりと日頃の備えをすることは、皆が助け合って生きる社会の大きな力になると私は信じています」と防災意識の重要性を強調しました。

■南阿蘇鉄道では新型車両をお披露目

震災の爪痕が残る中、復興は一歩ずつ進んでいます。益城町に唯一残っていた木山仮設団地では、3月末に最後の住民が去り、閉鎖されました。2017年に一時4万7800人が仮住まいを余儀なくされていましたが、生活再建の大きな区切りを迎えました。

線路などが被災して一部で運休が続いていた南阿蘇鉄道でも14日、新しい車両がお披露目になりました。乗客は「当時のことを思い出したり、いろんな気持ちで乗っていました。新車のにおいがする」と話しました。

7月に全線開通する予定です。

■髙木さんに聞く…日頃の備えを大切に

中島芽生アナウンサー
「熊本地震から7年が経ちましたね」

髙木菜那(元スピードスケート選手)
「少しずつ皆さんの生活が戻ってきたのは嬉しいですし、これから皆さんにもっと笑顔が戻っていったらいいなと思います。私自身も、北海道で地震が起きた時に2日間ほど電気が止まってしまいましたが、いつ復旧するかという不安の中で生活する経験をしました」

中島アナウンサー
「その経験を通して防災への意識は変わりましたか?」

髙木さん
「食べるものがすぐ売り切れてしまったので、しっかりと非常食や水を備えておいたり、電気が使えなかったので、カセットコンロなどがあると便利だなと思いました。いつどこで地震が起きるか分かりません。しっかりと備えておかないといけないなと思いました」

(4月14日『news zero』より)

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