7割以上が「困った」…中高生の生理 学校ならではの困り事とは?
中高生の生理について行われた意識調査で、7割以上が「困った」ことがあると回答し、授業中に困っている声が多くありました。
生理周期など女性の健康情報を提供するサービス「ルナルナ」を運営する会社が、7月1日から5日、中高生ら女性1660人を対象に生理について意識調査を行いました。
「学校生活において、生理期間中に感じる症状により『困った』と感じたことがあるか」問われると、73.5%が「ある」と回答しました。
「ある」と回答した人のうち、具体的にどのような症状で困ったかについては(複数回答)、「下腹部痛・腰痛」が最も多く87.8%、次いで「経血が多い」、「眠くなる・集中力の低下」をあげた人もそれぞれ半数程度いました。自由回答には、制服やイスを汚してしまうことへの不安の声なども多くあがったということです。
どのような場面で困ったかについては、「授業中(体育以外)」が最も多く82.7%、次いで「体育の授業(水泳の授業を除く)」、「部活動(運動系)」と体を動かすシーンだったということです。
一方、「環境面や周囲との関わりで、具体的に困ったと感じたこと」は「突然生理がきた」で73.5%、次いで「経血が漏れた」60.3%、「生理用品を忘れた」52.8%でした。自由回答では、「異性にからかわれた」という声もあったということです。
また、症状に対して「どのようなサポートが学校であったら良かったか」では、最も多かったのは「体育を休みやすくする(評価に影響しない)」、次いで「保健室でゆっくり休むことができるようにする」でした。
環境面でのサポートとしては、「学校でも生理用品を入手しやすい環境」が最も多く71.3%、次いで「清潔で利用しやすいトイレ」、「制服や衣類の貸し出しなど経血漏れへの配慮」でした。
この調査結果を受けて、松村圭子医師は、「生理中で体調が悪いにもかかわらず、我慢して出席している生徒も少なくありません。我慢してやり過ごすことは、子宮内膜症などの疾患を見過ごす危険性もあります。まずは、学校でも男女問わず生理について学べる機会を増やし、知識を深め、生理が理由で学校生活を楽しめないということがないよう、また、評価を気にせず安心して休める環境を整えることなど、様々な視点での支援が拡充されることを願います」としていて、不安なことがあれば、保健室の教員やかかりつけ医へ相談することを呼びかけています。