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「悲惨な思いさせて…」元少年隊員・94歳 “細菌兵器研究”731部隊の跡地で… 中国・ハルビン市 

2024年8月15日 20:20
「悲惨な思いさせて…」元少年隊員・94歳 “細菌兵器研究”731部隊の跡地で… 中国・ハルビン市 

第二次世界大戦中、中国の旧満州で細菌兵器の研究などをしていたとされる旧日本軍、731部隊。その少年隊員だった94歳の男性がハルビン市にある部隊の跡地を訪れ、犠牲者を追悼しました。

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79年ぶりに訪れたのは、関東軍防疫給水部731部隊の少年隊員だった清水英男さん(94)です。79年前の1945年3月、当時14歳で旧満州ハルビンの郊外に送られ、731部隊に入隊しました。

13日、清水さんは731部隊の跡地を訪れ、「謝罪と不戦平和の誓い」と書かれた石碑の前で手を合わせました。

当時“マルタ”と呼ばれた捕虜のものとみられる臓器が並ぶ標本室を見たと証言していました。なかには子どものものもあったといいます。

731部隊・元少年隊員 清水英男さん
「ひ孫なんかを見ると、それ(標本)を思い出してどうしようもない。本当に悲惨な思いをさせて、忘れられない状態ですので、ご冥福をお祈りいたしますということです」

撤退する際、731部隊は施設の一部を爆破。清水さんは、上官の命令で爆発物を施設に持って行ったといい、今回、跡地も視察しました。

731部隊・元少年隊員 清水英男さん
「私たちは自由がきかないので、 命令に従ってやったのがほとんどです。731(部隊)であったことを、私は忘れることはできません」