警報機・遮断機のない秋田県内の"第4種踏切" 廃止や改修に向けては課題も
4月6日、群馬県高崎市の踏切で9歳の女の子が電車にはねられ死亡しました。
現場は警報機も遮断機もない「第4種踏切」と呼ばれる踏切でした。
危険と隣り合わせともなり得る第4種踏切は県内にも多くあります。
現状を取材すると廃止や改修に向けては課題があることが見えてきました。
北嶋大聖記者のリポートです
北嶋大聖記者
「仙北市西木町です。田畑が広がり住宅が点在するこの地域には
今も一部の住民が利用するという第4種踏切がまだ残っています」
警報機と遮断機を備えた踏切と比べ2倍近くの事故が起きている第4種踏切。
国は、廃止または改修を進めるよう全国の鉄道会社に促しています。
JRも含めた県内3つの鉄道によると県内にある第4種踏切は先月時点で47か所。
これまでに列車と車の衝突事故が何度も発生しています。
2011年10月には潟上市天王にあるJR男鹿線のばんじ踏切で
軽ワゴン車が普通列車と衝突。
軽ワゴン車を運転していた70代の女性が死亡しました。
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このばんじ踏切では去年4月にも軽トラックが普通列車と衝突する事故がありました。
軽トラックを運転していた女性にけがはありませんでしたが、
命に関わる事故につながりかねませんでした。
北嶋大聖記者
「以前より地元からはその安全性を懸念する声があがっていたという踏切ですが
今はフェンスが立てられていて通れなくなっています。」
JR東日本秋田支社は地域住民と協議のすえ今年3月、ばんじ踏切を廃止しました。
JRは、費用を投じてう回路を整備することで農家をはじめとする地域の住民からの理解を得ることができました。
一方で思うように廃止や改修を進められない鉄道会社もあります
秋田内陸縦貫鉄道は内陸線の第4種踏切に
警報機や遮断器を徐々に整備してきてはいますが、なかなかすべての改修には至っていません。
経営を圧迫しかねない多額の費用が改修のネックとなっています。
また、踏切の廃止を検討しても住民との協議が難航するケースがあると言います。
「お仕事だったり」「そうそう、それはもちろんある」
廃止されれば遠回りを余儀なくされるため、住民の生活に欠かせない「道」となっている第4種踏切。
すべての改修に向けては、住民の理解とともに自治体による支援や
国からの補助金の拡充が求められています。