県立病院機構 5年間の収益 計画を80億円近く下回る見通し
県立の「循環器・脳脊髄センター」の医師の数が、ここ5年間でおよそ4割減って、患者の数も減少しています。これに伴い運営母体の県立病院機構の5年間の収益が、計画を80億円近く下回る見通しとなりました。
県立病院機構は、2019年に脳血管研究センターから名称を変更した「循環器・脳脊髄センター」などを運営し、高度な医療の提供を目指しています。県立病院機構は今年度までの5年間の中期計画で医療での収益をおよそ360億円と見込んでいましたが、実際には80億円近く少ない280億円程度にとどまる見通しです。
県によりますと循環器・脳脊髄センターでは医師の退職が相次ぎ、2018年度に36人いた医師が、昨年度22人となり、患者の数も減っていることが大きな要因だということです。
病床利用率も2018年度の65・4パーセントから昨年度には50・4パーセントに落ち込みました。かつては世界トップレベルの脳治療技術を持つと言われたセンターですが、県は今後、医師の確保と経営改善にむけた取り組みを進めることにしています。