大雨で車が浸水したら…訓練で対応学ぶ
7月の記録的大雨で多くの車が水に浸かったことを受け、道路が冠水したことを想定した訓練が北秋田市で行われました。水が貯まった場所を実際に車で走行して、その危険性を体感したほか、水の中からの脱出を想定し車の窓ガラスを割る方法を学びました。
訓練には警察と消防に加えて、地元の安全運転管理者協会の会員や市民などおよそ80人が参加しました。
7月の記録的大雨で、広い範囲が浸水した秋田市では、わかっているだけでおよそ2000台の車が水に浸かりました。五城目町では水没した車の中に取り残された男性が死亡しました。
水深が60センチほどになると動けなくなる可能性が高いと言います。ただ、車種や速度によっては、それよりも浅い水深で動けなくなり、冠水した道路には進入しないことが大原則です。
参加者「途中で止まった時にエンジンがかからなくなってしまって、これが本当の現場だったら、自分はどういった行動をとれるのかなってパニックになるんじゃないかなっていうふうに感じました」
警察官「入る前の恐怖もありますし、止まったらどうしようと、私が行ったときは止まらなかったのですけども、止まったら怖いと思いますので、仕事でも私生活でもそういう場面にあったらこの体験を生かしたいなと思います」
25日の訓練では、車が水の中で動けなくなり、水圧でドアも開かなくなったことを想定して、窓ガラスを割る訓練も行われました。
脱出用のハンマーがなかった時に役に立つのが座席のヘッドレストです。窓ガラスとドアの間にヘッドレストを押し込めば、テコの原理で割ることができます。
北秋田警察署 加賀屋真署長「想像しているものとは全く違いますので、運転手の方もですね、通り抜けできるんじゃないかという推測だけで軽々に判断されないで。安全運転、安全な行動を取っていただきたいなと。我々も救出救助活動にあたっては危険を回避した適切な行動をとっていきたい」
災害が激甚化する中、万が一の対応を確認した参加者たち。警察は消防と連携しながら、今後も様々な訓練を重ねていくことにしています。