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貸金庫“金塊窃盗”元行員逮捕…発覚逃れ偽装か 知人ら語る容疑者の素顔【バンキシャ!】

2025年1月20日 9:34
貸金庫“金塊窃盗”元行員逮捕…発覚逃れ偽装か 知人ら語る容疑者の素顔【バンキシャ!】

銀行の貸金庫から客の預けていた金塊、2億6000万円相当を盗んだ疑いで逮捕された三菱UFJ銀行の元行員、今村由香理容疑者。バンキシャ!は、容疑者がよく訪れていたという飲食店で話を聞きました。取材で見えてきた女の素顔とは?【バンキシャ!】

18日、東京・練馬区の繁華街。

バンキシャ
「土曜日の午後8時くらいですが、結構、人でにぎわっていますね」

バンキシャ!が取材したのは、逮捕された今村由香理容疑者が3年ほど前から通っていたという飲食店。

今村容疑者が通っていた飲食店 店長
「多いときは週2回は来ていたと思います。週末は必ずいたイメージ。とにかく、にぎやかな明るい気さくな女性」

SNSで知り合った飲み友達も多かったという今村容疑者。

「みんな、ゆかちー、ゆかちーって呼んでいる」

「ゆかちー」と呼ばれていた、三菱UFJ銀行の元行員、今村由香理容疑者、46歳。貸金庫を管理する支店長代理という立場を悪用し、顧客が預けた金塊を盗んだとされる。

1999年に窓口業務などを行う「一般職」で入行。2010年に管理職への昇進も可能な「総合職」に。その後、支店長代理にまで出世した。

三菱UFJ銀行に20年以上勤めた元行員は…。

20年以上勤務 三菱UFJ銀行 元行員
「誰でもなれるわけではないので、行員の中からも信頼されたうえで(支店長代理に)なっている」

「正確性とか効率性に関する感度が高いといいますか、オペレーションなり、リスクなりの管理ができる」

出世を遂げ優秀な行員だったとみられる今村容疑者。その能力は、発覚を免れる偽装工作にもいかされていたのか。

今村容疑者の飲み仲間
「衝撃的です」

今村容疑者が通っていた 飲食店 店長
「やっているそぶりは一切なかった」

14日、窃盗の疑いで逮捕された今村由香理容疑者。

警視庁によると、2024年9月ごろ貸金庫から金塊約20キロ、時価総額2億6000万円相当を盗んだ疑いがもたれている。

今村容疑者
「去年(2024年)9月ごろに窃盗したことは間違いないです」

警視庁は、今村容疑者が4年半にわたり、現金や金塊などあわせて17億円以上を盗んだとみている。

その盗みの手口は極めて巧妙だった。

午後3時、窓口営業が終わると、今村容疑者は貸金庫のある部屋へ。使ったのは予備の鍵。金庫の中には札束が。

警視庁によると、それぞれの利用頻度を調べ、盗みやすい金庫を選んでいたという。

現金より重くて目立つ金塊の場合は、カゴに入れたあと目隠しのため布をかぶせる。それを自分のデスクの引き出しに隠していたという。

そして、終業時間になると金塊をカバンにいれ、会社を後にした。

盗んだ金塊は、質店に持ち込み現金化していたという。

日常生活に変化はなかったのか?

行きつけの店ではいつも同じ席。

今村容疑者が通っていた 飲食店 店長
「いつも、ゆかちーさんが頼んでいた焼き餃子とハイボールです」

注文もいつも同じもの。ハイボールは6杯から8杯ほど飲むという。

バンキシャ
「お酒は強い?」

店長
「強い方じゃないです。6杯から8杯でベロベロにはならないです」

「飲もうよ飲もうよってワイワイする、盛り上げ役。騒がしい方ですけどみんなを盛り上げて楽しく飲む」

支払いについては…

「団体で来た時は絶対に割り勘ですね。金払いがいいとか悪いとかっていう感じはなかった。普通に飲まれた分だけ割り勘して」

この店で何度も今村容疑者と飲んだという飲み仲間は…。

今村容疑者の飲み仲間
「“よくしてくれるお姉さん”という感じでした」

バンキシャ
「呼び方は?」

「姉さんか、ゆかちーさんとか」

年下に慕われる存在だったという。

高校時代からの友人は「ブランド品ばかり持つわけでもなく金遣いが荒いイメージもない」と話し、1年ほど前に同窓会で話したという別の人は「身なりも普通で派手な様子はなかった」という。

怪しまれないよう目立たない生活を送っていたのだろうか。

さらに、発覚を免れるため、盗む際に今村容疑者が行っていたのが、盗む前にスマートフォンで金庫の中身を撮影。盗んだ金庫の利用客が来店する前に、他の貸金庫から現金を盗んで補てんしていたが、その際、撮影していた画像を見ながら金額や位置、角度などを合わせ、元の状態を装ったという。

今村容疑者のスマートフォンには少なくとも約800枚の画像が残っていたという。さらに、盗んだ現金は1番上の紙幣1枚と、帯封を外して自宅に保管。

その後、現金を補てんする際、保管しておいた帯封と紙幣を戻すことで、紙幣の番号などから発覚することを防いでいたとみられている。

貸金庫の利用客が突然、来店した時には、システムの電源を切って故障だと偽っていたという。こうした隠ぺい工作を繰り返し、発覚を免れていたとみられる。

警視庁によると、被害総額は17億円以上。なぜ、そこまでの金を必要としていたのか?

実は、15年以上前から競馬にのめり込み、負けを取り返すためにFX投資にも手を出し借金はさらに大きくなったという。しかし…

今村容疑者の飲み仲間
「衝撃的です、本当に」

「(私は)競馬をするので『何に賭ける?』と話したら(今村容疑者は)『競馬は分からないよ』と言っていたので、報道のように競馬をするようには思えなかった」

今村容疑者が通っていた 飲食店 店長
「本当に競馬やFXをやっていたかは知らないですけど、ここの店でやっているそぶりは一切なかったので」

警視庁は被害者が60人以上にのぼるとみて調べている。

*1月19日放送『真相報道バンキシャ!』より

最終更新日:2025年1月20日 9:34
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