銀行に貸金庫管理強化やビジネス見直しの動き みずほ銀は新規受け付けを停止
三菱UFJ銀行の元行員の女が貸金庫から顧客の金塊を盗んだ疑いで逮捕された事件を受け、銀行各行でも貸金庫ビジネスの見直しの動きが出てきています。
みずほ銀行は16日から、全国の支店に設置する貸金庫で、新規契約の受け付けを原則、停止しました。みずほ銀行はこれまでも、事業の採算性などを踏まえ、店舗が移転するなどして新しくなる場合には、基本的に貸金庫は設置しない方針としています。
また、三井住友銀行は貸金庫の予備鍵の管理を本部に集約しました。不正防止を徹底するため、予備鍵を使う時は必ず本部が関与する仕組みに変更した形です。
全国銀行協会は先月、今回の事件を受け、加盟する全国の銀行に対して、貸金庫の管理体制を強化するよう通達を出していて、今後こうした見直しの動きが、さらに広がる可能性もあります。
なお、事件が起きた三菱UFJ銀行は再発防止策として、顧客の予備鍵を本部に集約して管理するほか、各地の貸金庫の室内に防犯カメラを増設するなどの方針を打ち出しています。
半沢淳一頭取は今後の貸金庫ビジネスのあり方について、「撤退も一番極端な選択肢の一つ」とした上で、「3月までには一定の方向性を見いだしたい」としています。