収穫期過ぎた竹林の“厄介者” 「国産メンマ」で悩み解決へ
栃木県では、竹林の“厄介者”をラーメンの名脇役にする取り組みが進められています。竹は成長が早く、春の一時期だけしか、タケノコとして食べられません。収穫期をすぎた竹は利用価値がないうえ、放置すると広範囲に広がってしまうため、管理の難しさが問題となっています。その悩みを解決へと導くのが「国産のメンマ」です。
栃木・宇都宮市にある広大な竹林。「ゲゲゲの鬼太郎」や「るろうに剣心」など、映画やCMのロケ地にもなっています。
この竹林を所有する農家で、12日に開かれた講習会のテーマは「国産のメンマ」です。原料の「麻竹」が国内でほとんどとれないため、国内で流通するメンマは、9割以上が中国産です。日本でなじみがあるのは「孟宗竹」という種類。講習会では「孟宗竹」で、メンマ用の乾タケノコを作る方法が説明されました。
国産メンマの味について、参加者は――
参加者
「独特の臭みはない」
「輸入のメンマと比べると、歯切れがよくて」
さらに、竹林へ足を運び、育ちすぎてしまった若竹を切り出す様子を見学したり、皮むき作業などを体験したりしました。
参加者のほとんどは、竹林の所有者ということで、「竹やぶをどうするか、毎年掘るのが大変だったので、これ(メンマ用)だと楽かなと」と話します。
竹は成長が早く、春の一時期だけしか、タケノコとして食べられません。収穫期をすぎた竹は利用価値がないうえ、放置すると広範囲に広がってしまうため、管理の難しさが問題となっています。
ワカヤマファーム 若山太郎社長
「伸びてしまった不要なタケノコをメンマにして、ぜひラーメンの上にのせて、みんなに楽しんでほしい。地産地消で食べていただけるように広めていきたい」
若山社長は、「『栃木県産のメンマ』として特産品にしたい」と力強く語っていました。