ドワンゴ、通信制の「ZEN大学」新設……「教育格差なくしたい」 “異例”1学年3500人、全授業オンライン 学費は?
日本最大級の学校である「N高校」「S高校」を運営するIT大手のドワンゴなどが来年、大規模な通信制の「ZEN大学」を開設します。学費を抑え、授業は完全オンラインです。大学ジャーナリストは「進学を諦めていた人たちの需要は大きい」とみています。
「全て授業がオンラインの、新しい大学が来年開設されることが決まりました。篠原さんは10代から忙しい芸能生活を送っていたと思いますが、大学にも通っていたそうですね」
篠原ともえさん(デザイナー/アーティスト『news zero』水曜パートナー)
「私は芸能活動と並行して、デザイナーにもなりたかったので短期大学で服飾を学んでいました」
小栗泉・日本テレビ解説委員長
「通信制のZEN大学(仮称)です。IT大手のドワンゴと日本財団が計画しているもので、1学年の定員は3500人。18歳の人口が減る中で、通信制の大学としては異例の大規模校だといいます」
「ドワンゴは通信制のN高校やS高校を運営していて、生徒数は合わせて3万人超と、日本最大級の学校になっています。ここで培った実績を生かし、今回いわばその大学版であるZEN大学をつくろうとしています」
小栗委員長
「学部は『知能情報社会学部』のみですが、例えば『アプリ開発・動画編集』、『ゲーム・マンガ』、『ビジネス・経済』など、6つの分野を学ぶことができるといいます」
「開設準備をしているドワンゴは、ZEN大学ができることで『収入や住む地域で生まれる教育の格差をなくしたい』としています。授業料は年間38万円。約54万円の国立大学や約96万円の私立大学(文部科学省による)に通うよりも安く設定されています」
「授業は完全オンラインなので、不登校の人たちも学びやすくなるとしています。大学ジャーナリストの石渡嶺司さんは『人数も学費もインパクト大。不登校や経済的な理由で進学を諦めていた人たちの需要も大きい』と話しています」
藤井キャスター
「一緒に学ぶ人たちと直接キャンパスに行くということもありますが、オンラインになると『自分で頑張らきゃ』という気持ちになっていきます。より、学びの姿勢が変わってくるかもしれませんね」
小栗委員長
「積極的になるかもしれませんね。このZEN大学について、30日に都内で聞いてみました」
高校1年生
「僕自身は人と話すのが好きだし、ちゃんと触れ合いたいので、そういった大学はどうなんだろうなとは…」
看護大学を卒業
「学校に行きにくくなった人とか人と関わりたくない人もたくさんいると思うので、そういう人たちには選ばれるのかな」
小栗委員長
「大学はキャリア形成の場でもありますが、石渡さんは卒業後の就職についても『いま就職活動は9年連続で売り手市場が続いているので、通信制でも不利にならないだろう』と話していました」
篠原さん
「私は当時忙しさもあって、十分に通いきれていなかったなという思いが残っていました。40代になってから、もう一度学び直すために、オープンカレッジに通いました。それを経たことで、今のデザインの仕事に大いにつながっています」
「私のようにもう一回学び直したい、という人にとっては間口が広がって、こういう大学はすごくいいなと思いました」
藤井キャスター
「リスキリングですね。(ZEN大学では)自分を表現するツールやスキルを学ぶことができるので、自分の意見をどう持つか、ということもともに学んでいただきたいなと思います」
(10月30日『news zero』より)