SNSの反日的投稿、中国IT大手が規制 日本人切りつけ事件めぐり
中国で先週、日本人の親子が男に切りつけられ、阻止しようとした中国人女性が刺されて死亡した事件をめぐり、SNS上で一部に反日的な投稿が見られ、SNSを運営する中国のIT大手などが投稿の規制に乗り出しました。
中国のメッセージアプリ「ウィーチャット」を運営するテンセントは29日、「中日対立や極端な民族主義をあおっている」などとして、一部のアカウントを閉鎖するなどの処分を行ったと発表しました。
中国SNSの「ウェイボー」や中国版の「TikTok」でも同様の措置が取られています。
中国では先月24日、蘇州市で日本人学校のスクールバスを出迎えていた親子が男に切りつけられ、阻止しようとしたバスの案内係の中国人女性が刺されて亡くなりました。
事件後、中国のSNS上では、一部のユーザーが反日をあおる発言や日本人学校に対するデマなどを投稿していました。中国のIT大手各社は、こうした投稿を問題視したとしています。
事件をめぐっては、刺されて亡くなった女性に対し、日本の大使が哀悼の意を示すとともに、中国当局も女性の勇気ある行動をたたえる称号を贈っています。