愛子さま「鴨場」デビュー 陛下プロポーズの地で各国大使を初めて接待
天皇皇后両陛下の長女・愛子さまが、宮内庁の「鴨場(かもば)」で、外国大使らを初めて接待されました。実はこの場所、陛下が皇后さまにプロポーズされた「思い出の地」でもありました。
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14日、春の兆しを感じる明るい空のもと、千葉県市川市にある新浜鴨場に姿を見せられた天皇皇后両陛下の長女・愛子さまと、秋篠宮家の二女・佳子さま。行われたのは、各国の大使らを招いて日本伝統の鴨猟を紹介する「鴨場接待」です。
「I hope you enjoy(楽しんでいただければ幸いです)」
この行事は、現在、皇室を離れ海外で暮らしている秋篠宮家の長女・眞子さんや、この日、愛子さまと参加している佳子さまも経験されてきました。
愛子さまは、この日が“鴨場デビュー”。12か国の大使らと楽しそうに英語などで会話されながら、意気込みを見せるようなご様子も。
野生の鴨を傷つけずに捕獲する日本伝統の鴨猟を体験し、最後にはそっと放ち飛び立つ姿を見守られました。
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愛子さまのこの日の装いは、グリーンのジャケット。1993年、皇后さまが初めて鴨場接待に参加されたときの装いと、色合いが似ているようにも見えます。
実は、この千葉県の鴨場は、愛子さまのご両親である両陛下にとって、“大切な場所”なのです。
陛下(1993年1月 婚約会見)
「(1992年)10月3日に千葉県の鴨場でもって、雅子さんの方に『私と結婚していただけますか』というようなことを申しました」
皇后さま
「殿下からは私の心を打つような言葉をいくつかいただきました。『雅子さんのことは僕が一生、全力でお守りしますから』というふうにおっしゃってくださいました」
陛下が結婚前のデートでプロポーズをされた“思い出の地”。しかも、それは“お忍び”で行われたというのです。
“お忍びデート”に使われたというのが、あずき色の軽ワゴン。当時、「皇太子番」の記者だった井上茂男さんは…。
日本テレビ客員解説員 元読売新聞記者 井上茂男さん
「(陛下は)後部座席に身を隠して赤坂御用地を脱出して、鴨場まで行かれます。警察には内緒の隠密行動で、前代未聞の出来事でした」
陛下は、後部座席で布をかぶって横たわり、身を潜めてプロポーズの場所に向かわれたというのです。また、皇后さまもこの車に乗られたことがあり、プロポーズを承諾した日も、車に身を潜め東宮御所に入られたということです。
両親にとって思い出の場所である鴨場に、大人になった愛子さまが…。14日、大使らの接待役をつとめあげられました。
成年皇族として、いろいろな“初めて”を経験されている愛子さま。まもなく社会人2年目。成年皇族としても社会人としても、歩みを進められています。