【築地再開発】大型スタジアムに「空飛ぶクルマ」も 都心の“超一等地”が動き出す 専門家「東京・羽田直結の地下鉄を」
東京・築地市場の跡地にできる新施設について、計画の全容が1日発表されました。イメージ映像では多彩な使い方ができる大型のスタジアムが登場し、新たな交通の拠点としてEV船や「空飛ぶクルマ」が行き交う様子も。アクセスが今後の課題になりそうです。
藤井貴彦キャスター
「華やかなコンサートが行われているかと思えば、野球場に一変。その後、バスケットボールのコートが登場します。隅田川には電力で動くEV船が走り、その上空では『空飛ぶクルマ』があります」
「東京・築地市場の跡地にできる新たな施設について、イメージ映像が1日に公開されました」
「日本テレビから見える築地市場の跡地は、夜は真っ暗です。銀座から徒歩圏内という東京都心の超一等地にもかかわらず、2018年10月に市場が豊洲に移ってからは5年以上にわたって活用されていませんでした」
「4月に三井不動産を代表企業としてトヨタ不動産、読売新聞グループ本社といった11社が再開発を担う企業に選ばれ、その計画の全容が1日に発表されました」
藤井キャスター
「この土地は確か、東京オリンピックの時に選手村などを移動する際のバスをとめている場所だったと思います。都内にしてはかなり広大な土地をどのように使うのか、その目玉は何でしょうか?」
小栗委員長
「まずは、最大で5万7000人を収容できる屋根付きの大型スタジアムです。観客席やフロアを動かすことで、スポーツ観戦やライブ、劇場など用途に応じて形を変えることができ、収容人数も変化するということです」
「また新たな交通の拠点として、築地と羽田や浅草などを船で結ぶ他、『空飛ぶクルマ』の実用化を見据えた発着場もできる予定です」
「さらに、食文化の発信地も目指します。築地という場所や歴史・伝統を生かし、場外市場と連携して、日本食をアピールするフードホールも整備します。この他、オフィスビルやホテルなど9つのエリアがあり、世界中からの集客を見込んでいるということです」
藤井キャスター
「ワクワクしますね」
板垣李光人さん(俳優・『news zero』水曜パートナー)
「僕は藤子・F・不二雄先生の世界がとても好きなので、空飛ぶクルマなど、マンガで見た世界が急に現実味を帯びてきた気がしてとてもワクワクしています。ライブに行って音響や席の見やすさやを会場ごとに比べるのも好きで、どんな施設になるのか楽しみです」
小栗委員長
「音響などにもこだわったスタジアムになるということです。今回の計画では、東京ドーム4個分である約19ヘクタールの土地に総事業費約9000億円をかけて造られます。主な施設の開業は、2030年代前半を予定しています」
藤井キャスター
「築地市場のあった場所は銀座から歩けますし、既に外国人観光客も多くいらっしゃる場所です。さらに人が集まったらどのように人を移動させるのでしょうか?」
小栗委員長
「事業者としては、首都高と接続することや電車の新たな駅を整備することでアクセスしやすくするとしています。ただ、駅の完成は2040年までとなる見込み。開業予定の2030年代前半からは数年のラグがあります」
「都市政策に詳しい明治大学の市川宏雄名誉教授は『速やかに東京駅や羽田空港と直結する地下鉄の整備などが必要で、これが2030年代にはないと、築地が持っている機能が十分に発展できない』と指摘しています」
藤井キャスター
「このようにどんどん便利になったり華やかになったりしますが、一方で何かが起きた時の防災拠点の役割も果たしてくれるような計画になるといいと思っています」
(5月1日『news zero』より)