再生医療受けた2人が重篤感染症 厚労省がクリニックなどに改善命令
がん予防の目的で、再生医療を受けた2人が重い感染症を発症し入院したとして、厚生労働省は24日、医療を提供していたクリニックなどに対し、原因の究明や再発防止策を求める改善命令を出しました。
改善命令を受けたのは、医療法人輝鳳会が運営する都内の「THE K CLINIC」と「池袋クリニック」、「池袋クリニック培養センター」の3つの医療機関です。
クリニックでは、本人の血液を採って免疫に関する細胞を増やし、再び本人の体内に戻すことでがんの予防を目指す再生医療を提供していましたが、この再生医療の提供を受けた健康な成人2人がことし9月、重い感染症を発症し、入院しました。
2人はその後回復しています。
厚労省は、クリニックへの立ち入り検査などの結果、感染症の原因は培養センターでつくられた細胞化合物による可能性が極めて高いとしていて、3つの医療機関に対し、原因の究明や再発防止策の提出などを求める改善命令を出しました。
調査では、クリニックにおいて当初の計画と異なる医療行為が行われていたことが確認されており、改善命令では、随時、適正な医療計画が行われているかの確認や、衛生管理方法の入念な検討なども求められています。