「電子処方箋」で医師が処方していない薬表示のケース 厚労省
医師が処方した薬の情報を薬剤師などがオンラインで確認できる「電子処方箋」システムについて、薬局側が電子処方箋を確認した際に、医師が処方していない薬が表示されるケースがあったと厚生労働省が明らかにしました。
「電子処方箋」とは、医師が患者の治療に必要だと判断した薬の種類や量、服用法などを書いた処方箋を、オンラインなどで薬剤師とやりとりをするシステムで、薬剤師はこの処方箋を見て、薬の調剤を行います。
厚労省は、この「電子処方箋」について、医師が実際にはその患者に処方していない薬が誤って表示されるケースが、医療機関などから7件報告されたと発表しました。
1つ1つの医薬品にはコードがありますが、このコードの登録に関する設定が誤っていたことなどが原因だということです。7件はいずれも医療機関や薬局が誤りに気づいたということで、患者に誤った薬が処方されることはありませんでした。
こうした事態をうけ、厚労省は、医師の判断と異なる医薬品の処方を防ぐため、明日から24日までの5日間、「電子処方箋」の発行を停止し、医薬品のコードが正しく設定されているかなどを点検するよう、電子処方箋を導入している全国の病院や薬局などに依頼すると発表しました。
点検が終わるまでは、紙の処方箋を発行するよう、病院に求めるとしています。「電子処方箋」は去年1月に運用が開始され、先月は11万枚発行されています。