HPVワクチンの無償「キャッチアップ接種」制度、期間延長を了承 厚労省
子宮けいがんを防ぐためのHPVワクチンを来年3月までなら無償で接種できる「キャッチアップ接種」制度について、厚労省の部会は条件つきで無料の期間を延長することを了承しました。
「キャッチアップ接種」は公費接種の機会を逃した可能性がある1997年度から2007年度に生まれた女性を対象とし、HPVワクチンを無料で接種できる制度です。
無料の期間は来年3月までで、接種はそれまでに計3回行う必要がありますが、期間終了に向けて接種希望者が大幅に増加したため、HPVワクチンの供給が滞るなどしていました。
こうした状況の中、27日に厚労省の部会は、来年3月の制度終了までに1回でも接種をした人は、期間終了後1年間は残りの接種も無料で打てるようにする案を了承しました。
27日の部会では、委員からは「ワクチンの供給が厳しい。接種をする人の責任ではないので、やむを得ない」「接種ができないという人も出てきている。このような状況下において、しっかりと救済される措置は大事」などの意見が出されました。
厚労省によりますと、キャッチアップ接種の対象世代のうち、今年9月までの初回接種率は、およそ53%(速報値)で、いまだ半数近い対象者が1回も接種を受けていない状況です。