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東日本大震災から14年福島復興の後押し“移住者”に来てもらうため生活を体験するツアーとは!

2025年3月11日 11:44
東日本大震災から14年福島復興の後押し“移住者”に来てもらうため生活を体験するツアーとは!
東日本大震災から14年。最近よく話題となっている“移住”ですが、実はいま、復興が進む福島では移住者が増加しているのをご存知ですか?先月公表された2023年の福島県への移住者数が2006年の調査開始以来、過去最多となったんです。福島ではもっとたくさんの人に足を運んでもらうため、現地の移住生活を疑似体験できるツアーを行っているんです。一体どんなツアーなのか市來玲奈アナウンサーが取材しました。

日本テレビ 市來玲奈アナウンサー
「今回移住体験ツアーに参加するために、わたくし福島県広野町にやってきました」

今回、私が参加したツアーは東日本大震災から復興しつつある福島のいまを知り、現地の暮らしぶりに触れられるというもの。年度毎で計8回行われ、あわせて12市町村をまわることができます。

今回は初日に広野町、2日目に楢葉町を巡るスケジュール。二日間で様々な施設をまわり、移住の疑似体験や移住支援制度を知ることができます。しかも、参加費は交通費や宿泊費などが込みでたった5千円なんです。

ふくしま12市町村移住支援センター 豊岡つかささん
「やっと復興が始まったという地域があったり、そんな中で移住者といった新たな活力を積極的に受け入れることで、福島復興の後押しになっていければなと」

まず最初に訪れたのは、地域の特色を知ることができる広野町にある二ツ沼総合公園。広場やバーベキュー場などがあり、町の人の憩いの場となっているこの公園ですが、実はある試みを行っているんです。案内されたのはビニールハウス。

日本テレビ 市來玲奈アナウンサー
「東北でバナナが栽培できるできているというのは、なかなか珍しいですよね」

広野町役場 復興企画課 横田侑哉さん
「震災で弱った広野町を盛り上げる何かきっかけがほしいという。じゃあ広野町で難しい栽培物やってみませんかって」

広野町は、もともと東北の中でも温暖な気候が特徴でみかんの産地として知られていました。しかし、東日本大震災と原発事故により農業と観光は大きな打撃を受けました。大きな被害を受けた農業と観光。その再生として目を向けたのが東熱帯フルーツであるバナナを栽培することだったんです。

ツアーの昼食でいただいたのは、こちらでとれたバナナの粉末を混ぜたオリジナルカレー!

参加者
「辛みもありつつ、やさしい甘みもあっておいしいです」

地域の特産品を味わいながら特色を知ることができます。

続いてやってきたのはスーパーマーケット。物価の違いや商品の鮮度など移住した時の生活環境を知るために実際に買い物する参加者もいました。

日本テレビ 市來玲奈アナウンサー
「いま何を手に取られていますか」

参加者
「お土産にしようかと」

手に取っていたのは福島県産の漬物。こうした体験が移住を決めるポイントにもなるそうです。

そして子育て世代には重要な教育環境を見ていきます。やってきたのは「教育の丘」。保育施設から高校までを一つのエリアに集約することで多くの世代が交流できる場所となっています。通学や送迎が便利なのも親からすると安心できるそうです。

そしてこのツアーの一番のポイントが、福島に移住してきた先輩移住者の実体験を聞くこと。

宮城・石巻市から広野町へ移住 都築ほのかさん
「海がすごい近いので子どもたちと一緒にふらっと海に遊びに行こうかということができる」

質疑応答の時間には、こんな質問も。

参加者
「ヘビとかナメクジとか出てきますか」

宮城・石巻市から広野町へ移住 都築ほのかさん
「ナメクジもめちゃくちゃいます」

参加者
「自然あふれるってとこで、いい環境なんですね」

実際に住んでいる人の体験談を聞き、より具体的に移住後の生活が想像できます。

ツアーを通して参加者たちはどう感じているのでしょうか。

参加者
「自然がすごいたくさんあって、復興もしっかりしていて、すごい住みやすいんだなと実感しました」

参加者
「移住制度が充実していますので、ほかの自治体に比べても移住しやすいのかなと」

今回の参加者で最年少の大学生は。

参加者(19)
「2拠点という点で、移住もありだなと感じました。復興という面では若い世代が福島の地に訪れることが大事だと思う」

福島への移住体験ツアー、気になる方は問い合わせてみてはいかがでしょうか。

(3月11日『Oha!4 NEWS LIVE』より)
最終更新日:2025年3月11日 11:44