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忘れ物取扱所に密着! 1日約800点の“忘れ物”…財布の中身は? 借りた傘は?『every.気になる!』

2024年7月11日 6:42
忘れ物取扱所に密着! 1日約800点の“忘れ物”…財布の中身は? 借りた傘は?『every.気になる!』

財布や傘、最近増えているワイヤレスイヤホンのケース、電車内の“忘れ物”。小田急電鉄、京王電鉄の「お忘れ物取扱所」を取材すると、最長3か月保管する倉庫や、AIとLINEを使った検索サービスも。“忘れ物”には、さまざまな人の思いがありました。

■小田急線70駅すべての“忘れ物” 1日約800点

1日のべ160万人以上が利用するという小田急線。電車の中などで見つかる忘れ物は、1日およそ800点。神奈川県登戸駅近くにある「お忘れ物総合取扱所」には、小田急線70駅すべての忘れ物が集まります。

「財布忘れてしまって」と話す高校生が落としたというのが、お小遣いをためて買ったという、お気に入りの財布。無事に届いていました。

高校生
「とても安心しました。見つからないかと思って」

財布には生徒証や現金も入っていましたが、何ひとつ欠けることなく戻ってきました。

■“母の傘”の忘れ物も…最大4万個、最長3か月保管

こうした忘れ物の中で、この時期多いのが…。

中学生
「折り畳み傘。電車の中で寝ちゃって忘れた」

「傘の忘れ物を…。母に借りた物だったので、なくしたら申し訳ない」と話す大学生。2日前、大学から帰る途中、電車の中に“母の傘”を忘れたという。しばらく待っていると…。

駅員
「お待たせしました。こちらの…」

大学生
「はい!そうです」

6年前に母と一緒に買いに行ったという、ふしぎの国のアリスをモチーフにした傘。お母さんは、このうさぎの刺繍が気に入っているそうで、ずっと愛用しているんだとか。

大学生
「『取りに行くのは、いつもでもいい』と言われたが、早い方がいいなと思って」

お母さんの大切な傘。無事に返すことができました。

小田急線のすべての忘れ物を管理している倉庫は、最大で4万個、最長で3か月は保管しているとのことです。

■2〜3年前から増 ワイヤレスイヤホン・ケース

一方、1日のべ150万人が利用する京王線と井の頭線。明大前駅近くの「お忘れ物取扱所」には、1日500点以上の忘れ物が届きます。

女性が取りに来たのは…。

会社員(30代)
「イヤホンのケースです」

「夫が忘れ物をして…」

2〜3年前から特に増えているというのが、ワイヤレスイヤホンやそのケース。

会社員(30代)
「(夫が)金曜日に落として、夜にLINEで問い合わせ」

「土曜日の夜に、『見つかりました』とLINEに通知」

■京王電鉄 新たな検索サービス 3分ほどで発見も

なぜ、見分けのつきにくいイヤホンケースがすぐに見つかったのでしょうか。実は、京王電鉄では、去年から、電話だけでなくLINEでも問い合わせを受け付けています。まず、なくした日時や場所を記入。「メガネ」「黒」「プラスチック」などと落としたものの特徴を書き込みます。

さらに、LINEで写真を送ると、サポートセンターではAIを使って数ある落とし物の中から該当するモノをピックアップ。その後、LINE上で何度かやりとりを続けて、本当に落とした物か確認が取れれば、受け取ることができます。

京王電鉄・佐藤亮平さん
「(AIで)検索時間も短縮。お客さま・係員、双方にメリット」

早ければ2〜3分で忘れ物が見つかるそうです。

■発見のキッカケは“お守り” 父への思い

イヤホンケースを引き取りにきたという男性。そのケースをよく見てみると、“お守り”が…。

会社員(20代)
「最初、ないと言われて、『お守りがついている』と言ったら、わかってもらえた」

発見のキッカケになったお守り。実は「(イヤホンケースより)お守りの方が大事。父親が倒れて“願掛け”で(お守りを)つけた。大事なので取りに来ようと一生懸命探した」と話す会社員(20代)の男性。

2週間前突然、脳出血で倒れたという男性のお父さん。今年の正月、地元・三重へ帰省した際、父親とお参りした神社でいただいたおまもりを常に持ち歩いていたといいます。

「“うまくいくお守り”といわれていて、術後もうまくいったらいいな」と話す会社員(20代)の男性の思いが届いたのか、手術は無事成功。

会社員(20代)
「今も入院中で、退院まで(お守り)持っていたい」

現在、お父さんは集中治療室を出て、順調にリハビリを始めているということです。

(7月8日放送「news every.」より)