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伝統技法「截金文様」で表現された釈迦三尊像、重要文化財指定へ 愛知県 

2024年3月18日 18:49
伝統技法「截金文様」で表現された釈迦三尊像、重要文化財指定へ 愛知県 
写真提供:京都国立博物館

2024年3月15日(金)、国の文化審議会は重要文化財の指定等について、文部科学大臣に答申。愛知県からは、碧南市の宗教法人林泉寺が所有する「絹本著色釈迦三尊像 1幅」が該当しています。

愛知県によると、「絹本著色釈迦三尊像 1幅」は、画面中央に釈迦如来、向かって右に白象に乗る普賢、左に獅子に乗る文殊の両菩薩を描いた作例。金属箔を造形物の表面に貼って文様を表現する伝統技法「截金文様」を多用し、繊細優美な画面へと仕上げています。

平安時代末の美麗な趣を残す一方、鎌倉時代の傾向もみられる本作は、13 世紀前半に作られたものと推測。1枚の画面に描かれている釈迦三尊像としては、国内において古例に位置する重要な絵画となります。欠失や補加筆が少なく、当時の姿をよく留める点も本作の価値を高めています。

重要文化財の指定答申がされる文化財は、官報告示を経て指定。愛知県によると、官報告示後、「絹本著色釈迦三尊像 1幅」が重要文化財に指定されると、県内の国宝・重要文化財等の件数は470件になる予定だそう。

当時の文化や歴史などを知ることができる重要文化財。お披露目会など観覧できる機会があれば、ぜひ足を運んで見てみては。

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