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震災による東北新幹線脱線、原因は「共振」

2013年2月22日 22:31
震災による東北新幹線脱線、原因は「共振」

 11年3月11日に起きた東日本大震災により東北新幹線が脱線した事故で、運輸安全委員会は22日、地震の揺れが増幅される「共振」が原因とする調査報告書をまとめた。

 この事故は、東北新幹線が仙台駅に通りかかった時に東日本大震災が発生し、4両目が脱線したもの。新幹線は試運転中で乗客はおらず、緊急停止システムが作動したため、ケガ人はいなかった。現場は高さが最大約12メートルの高架橋だったが、運輸安全委員会によると、地震の揺れと高架橋の揺れの周期が一致して強い揺れとなる共振という現象が起きたことがわかった。これにより、車輪がレールに激しくぶつかって、上に滑るように脱線したと推定される。

 共振による新幹線の脱線が確認されたのは初めてで、運輸安全委員会は共振対策の実施や技術開発を進めることが望まれるとしている。