温暖化が進行…「春」の平均気温 統計開始以来、最も高く 観測点の半分で1位更新
気象庁は今年3月から5月の「春」の平均気温が1898年の統計開始以来、最も高くなったと発表しました。また、日本近海の海面水温も記録的な高温となっていることから、気象庁は温暖化が進行していることを知ってほしいとしています。
気象庁によりますと、今年3月から5月の「春」の全国平均気温は過去30年の平年値と比べ1.59度高くなりました。「春」の気温としては1898年の統計統計開始以来、1位の記録で、最も暖かい春だったことになります。
特に、北日本と東日本では1946年の統計開始以来、春の平均気温が1位の高温となったということです。平年と比べて、北日本では2.2度、東日本でも1.8度と「かなり高く」なりました。
北海道の紋別で平年と比べて2.9度高く、雄武でも2.8度高くなるなど、全国153観測点のうち、およそ半分にあたる75地点で春の平均気温の1位を更新しました。
気象庁は平均気温が高くなった要因について、偏西風が日本の北寄りを流れることが多く、寒気が南下しにくく、暖かい空気に覆われやすかったとしています。
一方、春の期間の日本近海の平均海面水温は平年と比べて0.6度高くなりました。統計を始めた1982年以降、2021年と並んで3番目に高い記録です。
気象庁は、地球温暖化の進行に伴って、近年、記録的な高温が発生しやすくなっていることを知ってほしいとしています。
また、これから夏の時期は暑い日が多くなることから最新の気象情報を確認して体調管理に十分気をつけてほしいと呼びかけています。