G7環境大臣会合 化石燃料“段階的廃止”など共同声明 石炭火力発電の廃止時期は明記せず
札幌市で開かれていたG7気候・エネルギー・環境大臣会合は、焦点となっていた石炭火力発電の廃止時期については明記せず、化石燃料の段階的廃止を加速化することを盛り込んだ共同声明を採択して閉幕しました。
西村康稔経済産業相「カーボンニュートラルへの道筋、これは多様であることを認めながらも、それを目指すことが重要であるということを確認することができた」
共同声明には、日本が難色を示した石炭火力発電の廃止時期の明記は見送られた一方、二酸化炭素の排出削減対策が講じられていない石炭・天然ガスなどの化石燃料の段階的廃止を加速化することが盛り込まれました。
また、海洋プラスチックごみについては、新たな汚染を2040年までにゼロにする目標が盛り込まれ、従来の目標から、10年前倒しされることになりました。
そして東京電力・福島第一原発をめぐっては、廃炉の着実な進展と、科学的根拠に基づく透明性のある取り組みについては歓迎するとされたものの、ALPS処理水の海洋放出については、IAEA(国際原子力機関)による安全性調査を支持するとの表現にとどめられました。