大型トラックなど高速道路での法定速度を80キロ→90キロに引き上げへ 警察庁 有識者検討会の提言受け
物流業界の「2024年問題」への対策として、警察庁は大型トラックなどの高速道路での法定速度を時速90キロに引き上げる方針を固めました。
物流業界の人手不足が懸念される「2024年問題」を受け、警察庁はことし7月、有識者検討会を設置し高速道路での大型トラックなどの法定速度の引き上げについて議論してきました。その結果、有識者会議は22日、一部の中型トラックと大型トラックについて、高速道路での法定速度を現在の時速80キロから90キロに引き上げても交通の安全に大きな影響はないとする提言をまとめました。
運送事業者へのヒアリングでは、時間短縮による輸送品質の向上などへの期待の声があったほか、高速道路での大型トラックの事故件数が減少していることや、法定速度を時速90キロに引き上げたとしても安全性能を保証できることなどが理由だということです。
なお、トレーラーについては、車両の構造上の特性などから現時点では法定速度は引き上げる段階ではないとしています。
警察庁はこの提言を受け、道路交通法の施行令を改正し、来年4月に法定速度を時速90キロに引き上げたいとしています。