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【国際女性デー】しんどい…生理前の不調「PMS」、上手に付き合うコツ

2024年3月6日 15:00
【国際女性デー】しんどい…生理前の不調「PMS」、上手に付き合うコツ

ちょっとしたことでイライラしたり、感情のコントロールがうまくできなくなってしまったり…生理前に起こる不調「PMS」に悩む人は少なくありません。少しでも自分らしく過ごすためにはどうすればいいのか。上手な付き合い方を丸の内の森レディースクリニックの宋美玄院長に聞きました。

■どこまでがPMS?

Q PMSってよく聞くけれど、どういうものなの?

A 生理の2週間前頃から起こる不調で「月経前症候群」といいます。この不調は幅広く、精神的なもの、身体的なものがあります。

▽精神面
普段よりイライラしやすかったり、落ち込みやすかったり、情緒が不安定になることがあります。また、身近な人にきつく当たってしまうなどの症状が出る人もいます。

▽身体面
おなかや胸が張ったり、体がだるかったり、いつもより眠気が強くなることがあります。また疲れやすい、むくみ、肌あれなどが出ることもあります。

■コントロールできなくて当たり前!できることをしよう

Q この感情の起伏や不調、自分が嫌になる…

A 生理前のこういった不調はホルモンの働きによるものなので、自分でコントロールできるものではありません。だから自分を責めなくて大丈夫ですよ。そのかわり、生理日から逆算して、事前の備えなどはしてもいいかもしれません。

▽予定の調整を
生理周期にあわせて予定を調整することは自分の身体や心を守るためにも大切です。例えば生理前の時期に負担のかかる予定を入れないなどは、事前にできるかと思います。とはいえ、受験などずらせない予定もありますよね。そういうときは医師に相談して、生理をずらすことなども検討してみてください。いずれにせよ、負荷のかからない生活を心がけてください。

■PMSでの悩みを減らすには?

Q PMS、少しでも軽くしたい!

A 症状に応じて、クリニックを受診するほか、セルフケアで対処することが考えられます。

▽産婦人科、心療内科の受診
生活に支障が出るような体調不良や、精神的な不調がある場合は症状に応じたクリニックの受診も考えてみてください。相談することで適切な薬の処方をうけることが出来るかもしれません。

▽セルフケア
症状に応じて食事内容を見直してみてもいいかもしれません。ホルモンバランスの安定のため刺激物をさけるほか、むくみ対策では塩分を控えるのもいいかもしれません。また、漢方などが効く人もいます。あくまで自分にあったやり方で、負担のないやり方を試してみてください。

■生理だけじゃない!低用量ピルなども活用しよう

Q 低容量ピルは有効?

A 妊活中じゃなければ、低用量ピルなどのホルモン剤を服用するのも一つの手です。

▽低用量ピル・黄体ホルモン剤
低用量ピルは服用すると排卵を抑制でき、ホルモンの増減の波を抑えることが出来ます。そのため、PMSの不調の原因をある程度おさえ、症状も抑えられます。低用量ピルが使えない人は他のホルモン剤が使えることがありますが、PMSだけでは保険適用にはなりません。

■「仕方ない」ことはひとつもない

Q 女性特有の不調はしょうがないとあきらめがち…

A 「女性に生まれたから仕方ない」と思うことはPMSも含めいろいろあると思います。でもそうしてあきらめてしまうことでせっかくのチャンスや機会を失ってしまうこともあります。そういうことをなるべく避けるためにも、なにか悩み事があれば、気軽に、そして早めに婦人科にいってみてください。なにか糸口を見つけることにつながるかもしれません。

生理前、いつもと違う自分に戸惑う人もいるかもしれませんが、誰もが経験しうる悩みです。決して自分を責めず、時には周りの人の手を借りながら悩みと向き合うことで、自分らしい生活を送るヒントが見えてくるかもしれません。