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“兄のような存在” 英・チャールズ国王と天皇陛下の40年来の交流【皇室 a Moment】

2022年11月19日 13:27
“兄のような存在” 英・チャールズ国王と天皇陛下の40年来の交流【皇室 a Moment】

ひとつの瞬間から知られざる皇室の実像に迫る「皇室 a Moment」。今回は、天皇陛下にとって“兄”のようなイギリスのチャールズ国王との40年来の交流について、日本テレビ客員解説員の井上茂男さんとスポットを当てます。

■2人で飛び入りした阿波踊り

――こちらは天皇陛下とイギリスのチャールズ国王ですね。踊っているんですか?

はい。徳島の「阿波踊り」です。2001(平成13)年5月、日本の文化を紹介する「Japan2001」がイギリスで開催され、名誉総裁を務める両国の皇太子がオープニングイベントで顔を合わせました。

参加者に声かけをしている最中に「阿波踊り」が始まり、まず、“うちわ”を渡されたチャールズ国王が踊りの輪に飛び入り参加しました。そして、天皇陛下も追うように踊りの輪に入られました。周囲からは驚きの声と歓声が上がりました。

――なかなか見られない貴重な場面ですね。国王のきさくなお人柄も伝わりますし、踊りも初めてとは思えないほどキレがあって、さまになっていますね。

チャールズ国王の手の動きや、うちわの動かし方がなかなかで、びっくりです。陛下もすぐに続かれ、気遣い、お二人の近しさが伝わってきます。いい“親善”の場面だと思います。陛下は、「とても面白かった」と喜ばれていました。

そのチャールズ国王の戴冠式が来年5月6日に行われます。11月14日で74歳になった国王は、天皇陛下の12歳年上で、陛下のイギリス留学中、家族のように接してくれた人です。

陛下はエリザベス女王の葬儀で国王に哀悼の意を示されましたが、握手の手をがっちり握り、親しげに会話を交わす様子に40年来の交遊を思いました。戴冠式に日本からどなたが参列されるのかまだわかりませんが、注目の式典になると思います。

チャールズ国王はこれまで5回来日しています。初めての訪問は1970(昭和45)年の大阪万博の時です。