24日、121人を乗せたまま漂流したジェット船。その混乱した船内の様子を乗客が語りました。

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乗客が撮影した映像には、揺れる船内でぐったりする様子の人や、間一髪、別の船と衝突しそうになる場面が映っていました。窓からは、海面が見えたり見えなくなったり…。激しい揺れに、何度も襲われました。

漂流したジェット船の乗客
「万が一、転覆という可能性も考えちゃってるので。これくらいずつは、いってましたね（揺れていた）」
「おう吐する人も増えてきて、ちょっとパニックになっちゃった女性の人もいたりとか」

乗客が語る、船内での“22時間”。

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24日、乗客乗員121人を乗せたまま漂流した、東海汽船が運航するジェット船、「セブンアイランド愛」。

東京・竹芝を出港し、伊豆諸島の式根島を経由して新島に向かう予定でしたが、油漏れによってかじがきかなくなり、千葉の南の海上で“自力航行不能”に。

その後、救助に駆けつけた海上保安庁の船に引っ張られ、近くの伊豆大島の港を目指すことに。海が大きく荒れる中、えい航作業が夜通し続きました。そして、未明になって目的地の港から、ようやく見えるようになったジェット船の光。

乗客らがやっと船を下りられたのは、24日の出港から約1日がたってからでした。

記者（伊豆大島　岡田港　午前5時半すぎ）
「少しだけ笑顔も見られます」

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乗客が私たちの取材に当時の状況を語ってくれました。

漂流したジェット船の乗客
「出発して1時間ぐらいで1回、船が速度落として、点検に入りますと」

出港してまもなく、“航行不能になった”と船内でアナウンスがあったといいます。

漂流したジェット船の乗客
「エンジン切った瞬間に横揺れがすごくて、びっくりした。その瞬間に子供たちが泣き叫んで、30分から1時間くらいパニックになりかけた」

船酔いのためか、ぐったり横たわる人の姿も。

激しい揺れが続く中、出港から約11時間後には、海上保安庁からヘリコプターで支援物資が届き、おにぎりや飲み物が配られたといいます。

漂流したジェット船の乗客
「船の方が（子供の）おむつ替えたり、散歩連れて行ってくれたりして」
「周りの人もいい人だった」

そして、ようやく…

アナウンス（伊豆大島　岡田港　午前5時半ごろ）
「長い船旅でございました。誠にご迷惑おかけしまして心よりおわびを申し上げます」

出港から22時間。伊豆大島の港に到着したジェット船。

船を下り、受け入れ先の宿泊施設に向かっていた家族に話を聞きました。

──無事についてどう？

「安心しました」

──この後は？

「予定通り新島に向かって」

ホテルで一度、休憩をはさみ、その後はホテルを出て、本来の目的地の新島へと向かっていきました。

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海上保安庁は、今回の事故の原因について詳しく調べています。

（7月25日放送『news zero』より）