38年前に福井市の女子中学生が殺された事件で、有罪判決を受けて服役していた男性の2度目の再審請求の三者協議が終結し、今秋ごろに再審を認めるかどうかの決定が出される見込みです。

この事件は38年前の1986年3月、福井市の市営団地で当時15歳の女子中学生が殺害されたもので、殺人の罪で服役した前川彰司さん58歳が無罪を訴え2度目となる裁判のやり直しを求めているものです。

最終意見書の中で弁護側は「前川さんの犯行を裏付ける物証がなにもないのに、捜査に行き詰った警察が関係者の証言などを捏造して誤った有罪判決を導いた」などと主張しています。

一方、検察側は「弁護側の新証拠は新規性と明白性が認められない再審請求を棄却するべきだ」などとしています。

加えて前川さんの最終意見陳述も行われ1年以上続いた三者協議が終結しました。
再審請求をした前川彰司さんは「私は無実であり事件とは無関係である」と強調しました。

なお弁護側によりますと、名古屋高裁金沢支部は再審の可否判断を今年秋ごろに下す見込みということです。