きょうの気分は晴れ?くもり?子どもたちの心の変化をいち早くつかむ 不登校の予兆もキャッチ
2023年度に確認された県内の不登校の児童・生徒は1567人で、過去5年間で最多となっています。こうした中、坂井市では新たなツールを使って子どもたちの心の変化をいち早く捉えようと取り組みを始めています。
■授業
「今の気持ちがいつも通り元気な時は晴れ、元気だけど心配事があるときはくもり」
坂井市の東十郷小学校では17日から、朝の会の時間に児童が心の状態を天気で伝える取り組みが始まりました。
児童のパソコンに「晴れ・くもり・雨・雷」の4種類が表示され、その日の気分にあった天気を選ぶと、担任のパソコンに送信されます。
■晴れと記入した児童
「いつも晴れ スーパーハイパー元気」
■くもりと記入した児童
「体育がないからちょっと嫌 縄跳びしたいから」
なかにはこんな児童も。
「いつもは晴れだが 取材に来るのでとても緊張して、くもり」
パソコンの画面にはメッセージを書き込むこともでき先生と直接話さなくても今の気分を伝えることができます。
■児童
2035~10秒「まわりに人がいると伝えにくいけど個人で伝えられるから恥ずかしさがない」
きょうは 出席者29人のうち「晴れ」が24人「くもり」が4人「雨」が1人でした。
この取り組みは、いじめや不登校の予兆をいち早くつかもうと、坂井市が1月から市内すべての小中学校で試験的に導入したもので、担任の教諭に加えて、教育委員会も閲覧できるようにして、速やかなケアにつなげます。
■5年2組担任 松井六教諭
「表情とか、その日の様子でいつもより元気がないなと分かるが、マークで実際にそうだったんだなと分かるのはとてもいい 心配事とか悩みもあれば、緊張もあると思うので、普段の様子をこまめに見ていきながら、声掛けなどをしていきたい」
子どもたちの心に優しく寄り添う新たな取り組み。
市では利便性などを確かめ、来年度から本格的に導入する方針です。