【速報】手術後の女性患者に“わいせつ”か“せん妄”か やり直しの裁判で男性医師に無罪判決 東京高裁

9年前、東京都内の病院で、手術後の女性患者にわいせつな行為をした罪に問われた男性医師(49)のやり直しの裁判で、東京高裁は男性に無罪を言い渡しました。
男性医師は2016年、当時勤務していた東京・足立区の病院で、手術後に女性患者の胸をなめるなどしたとして準強制わいせつの罪に問われ、これまでの裁判で一貫して無罪を主張しています。
1審の東京地裁は、「女性が麻酔から覚醒する際のせん妄状態に陥っていた可能性は十分にあり、性的幻覚を体験していた可能性もある」「女性の胸から検出された男性医師のDNAは会話による唾液の飛まつがついた可能性を排除できない」などとして無罪を言い渡しました。
これに対し、2審の東京高裁は、「女性の胸からは多量の男性医師のDNAが検出されており、女性の証言とも整合する」として、一転して、懲役2年の実刑を言い渡しました。
最高裁は、2022年、「DNAの量が多量といえるか検査結果に不明確な部分があり、専門的知見などを踏まえ、明らかにしたうえで、女性の証言の信頼性を判断すべき」と指摘して2審の判決を取り消し東京高裁で審理をやり直すよう命じていました。