球児たちの夢支える 軽量で丈夫に トンボを特別支援学校生徒が手作り
高校球児の熱戦を舞台裏を支えている「職人」がいます。特別支援学校の生徒たちが丁寧に手作りしているトンボが球児たちの夢を支えています。
グラウンドの土をならし、選手たちのけがを防ぐ「トンボ」。野球の試合や練習に欠かせない道具の1つです。
トンボを手がけているのは南越特別支援学校の高校生で、毎年県内の野球部から注文を受け、代々作り方を受け継ぎながら製作しています。
木工班に所属する8人は、それぞれ特性や障がいの程度に違いはあるものの、協力しながら作業をしています。
表面の加工も丁寧です。
木工班リーダー上良侑之介さん(3年生)
「2年目なので結構スキルも上がってきて、丁寧さもあるが、前よりはよくできているのでないか」
上良さんを中心に今年はデザインも改良。以前より軽量化しつつ、より丈夫になるよう工夫しています。
出来上がったトンボにはメッセージも添えました。
生徒
「がんばれ」
先週完成した10本のトンボが武生高校の野球部に手渡されました。
生徒
「これから練習も暑くなりますが頑張って」
野球部員
「ありがとうございます」
3年生が引退して新チームが発足したばかりの野球部。早速グラウンド整備に使ってみます。
野球部員
「引いて押して引いて押して」
「軽くてめちゃくちゃ滑らかになるので最高」
武生高校野球部主将 月東志太郎さん(2年)
「これできれいなグラウンドを作り、良い環境で練習できそうなのでがんばりたい」
手づくりのトンボを球児たちが喜んでくれたことに涙を浮かべる生徒もいました。
上良侑之介さん
「気持ちよく使ってもらえればいいなと思う これからも発信していけたらいいと思っている」
球児の夢を支えるトンボ。支援学校の生徒にとっては、社会に貢献していることを実感し、同年代と交流する貴重な機会にもなっています。