イネを食い荒らす ジャンボタニシの駆除に農家が悪戦苦闘
水田に大量発生しているのは通称 ジャンボタニシ。繁殖力が非常に強いこの外来種は、育ち盛りのイネの苗を食い荒らして農家の悩みの種となっています。
農家
「根っこが食われてしまっている。タニシだからこういう状況が起こっている。」
緑が鮮やかな小浜市の水田では、一部のイネの苗がごっそり無くなっています。その根元を見ますと、最大8センチほどの巻き貝が群がっています。
記者
「この水田ではジャンボタニシによって苗の一部が食い荒らされている。地元の農家によって駆除活動が行われている。」
スクミリンゴガイ、通称ジャンボタニシは、1981年に食用で国内に持ち込まれ野生化した南米の外来生物で、農林水産省が有害動物に指定しています。
農家
「2・3年前から発生していたらしいが、被害が大きくならなくて、今年になって大々的に発生している。」
国のこれまでの調査でジャンボタニシは福井県を含む35の府県で確認されています。
寒さに弱いものの、最近の温暖化傾向で生息域が広がっていて、県では今年度からジャンボタニシを駆除する薬剤の散布を支援しています。
農家
「ここに卵が産み付けられている。ピンク色。」
水路に産み付けられたピンク色の異様な卵塊。
農家0
「足で潰すしかない。土の中に埋め込むか。」
水田を見回る農家は、タモでタニシや卵をすくい上げては工具を使って駆除する「いたちごっこ」を続けています。
農家
「今年は米価に期待を持っている。比較的高くなるだろうと期待を持っている。だから農家としてはしっかりと水田を管理していいコメをとらないといけない。」
猛暑と格闘しながらコメづくりをする農家にとって、苗を食い荒らすジャンボタニシが新たな悩みの種となっています。
県ではジャンボタニシを移動したり捕獲・飼育したりしないよう呼びかけています。