霧島連山・新燃岳 噴火警戒レベル3に引き上げ 火口から約4キロの範囲で大きな噴石など警戒呼びかけ
宮崎と鹿児島県境にある霧島連山の新燃岳では28日頃から火山性地震が増加し火山活動が高まっていましたが、30日未明からは山体の膨張を示す地殻変動がみられたことから気象庁は午前4時前に噴火警戒レベルを2から3に引き上げ火口からおおむね4キロの範囲で噴火による大きな噴石などに警戒を呼びかけています。
気象庁は午前3時53分に霧島連山の新燃岳の噴火警戒レベルを2から3に引き上げました。噴火によって大きな噴石がおおむね4キロまで、火砕流がおおむね2キロまで達する可能性があり、新燃岳火口から、おおむね4キロの範囲で警戒するよう呼びかけています。
気象庁火山監視課の菅野課長は午前6時から会見をおこない、火山性地震が前日から更に多くなり午前4時までの24時間でおよそ250回、さらに午前3時前に山が膨らむ急激な地殻変動が観測されたことなどを総合的に判断して噴火警戒レベルを引き上げたと説明しました。
そのうえで、2011年に新燃岳でおきた規模の大きな噴火がおきた直前にみられた山全体に影響を及ぼすような地殻変動は確認されていないことから当時のような噴火がただちにおこるとは考えていないと述べました。
しかし、噴火が発生した場合、風に流される小さな噴石や火山灰、爆発時におきる空気の振動=空振は火口から4キロ以上離れたエリアにも影響を及ぼすことから注意してほしいとしています。
気象庁は新燃岳に職員を派遣して山の斜面にある温度が高いエリアの観測や火山ガスの調査をおこなうことにしています。